SNSでの「ステマ」が消滅?ドイツの裁判所が広告表示を命じる

海外大手メディアReutersは現地時間9月9日、ドイツの裁判所がInstagramにおけるステルスマーケティングに対し、広告であることを明示すべきとの判決を下したと報じました。
ステルスマーケティング
Instagram等のSNSにおいては、セレブやインフルエンサーが企業から多額の報酬を得て商品を紹介する場合があります。
商品の宣伝であることを明示せずに視聴者に購入を促す「ステルスマーケティング(ステマ)」が行われ、ユーザーから批判される事例も多く発生しています。
2018年には著名セレブのパリス・ヒルトン等がXiaomiのモバイルバッテリーをInstagramでアピールし、米国進出に向けたXiaomiのステマではないかと話題になりました。
広告表示と明示すべきとの判決
Reutersによると、ドイツの連邦裁判所は9月9日、インフルエンサーがInstagramでステマを行った事案に対し、企業から報酬を得て商品を宣伝する場合は、広告である旨を明示すべきとの判決を下しました。
また、企業から報酬を受け取らずに商品を紹介する場合は広告表示を行う必要はないと判断しています。
具体的には、企業から報酬を受け取ってジャムを宣伝したフィットネス系インフルエンサーに対して、広告と表示すべきだったとの判決を下しました。
一方で、企業から事前にギャラを受け取ることなく、おもちゃを紹介し、フォロワーをメーカーのWebページに誘導した別のインフルエンサーには、広告表示義務はないと判断しています。
ステマ行為が発覚した場合は、逆に商品のイメージダウンにつながるおそれもあります。今回の判決により、ドイツではステマ行為が減少する可能性がありそうです。
Source:Reuters
(seng)