TCL、折りたたみに加え画面がスクロールするスマホを開発中

TCL 折りたたみスマホ

TCL 折りたたみスマホ
 
アメリカのテレビ市場において最大のシェアを持ち、2019年からはスマートフォン市場にも参入したTCLが、折りたたみスマートフォンに加え、画面がスクロールするかのように展開する、まったく新しい形のスマートフォンを開発していることがわかりました。

2つ折り・3つ折りの折りたたみスマホ

「ミスターモバイル」の別名で知られるモバイルテック系レビューアーのマイケル・フィッシャー氏が、TCLが現在開発中の折りたたみスマホを実際に手に取っている様子を撮影、Twitterに投稿しています。
 
TCLは今年1月に米ラスベガスで開催されたCES 2020で、折りたたみスマホを開発中であることを明かしています。このときに公開されたのは、本のように折りたたむ形式のモデルでした。
 
フィッシャー氏はこの2つ折りスマホに加え、3つ折りのスマホも紹介しています。完全に広げてタブレットにすることも、山折り・谷折りにして机上に置き、小型のノートPCとして使うこともできるようです。ただし「重いうえに、たたんだ状態だと分厚すぎる」と同氏はコメントしています。

画面が背面からスクロール

そしてもっとも興味深いと紹介しているのが、同氏が「スクロール式」と呼ぶスマホです。左右に引っ張ると背面から画面が表へスクロールされ、画面の面積が広がる仕組みになっています。
 


 
ただし同氏が実際に見たのはモックアップで、実働モデルではないそうです。フィッシャー氏によると、TCLは少なくとも1台は、きちんと動作する試作品を完成させているものの、中国にあるため、アメリカでは披露できない状況とのことです(新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で持ち込めない)。
 
これらのスマートフォンはあくまで試作の段階であり、実際に製品化されるかどうかは不明ですが、興味深いアイディアであることは確かです。
 
折りたたみスマホは現在、SamsungのGalaxy Fold、Galaxy Z Flip、MotorolaのRazr、HuaweiのMate Xなどが販売中ですが、アメリカ人の80%は「折りたたみスマホの購入に興味がない」との調査結果もあり、折りたたみスマホの浸透には時間がかかりそうです。

 
 
Source:Twitter/Michael Fisher
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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