AppleやGoogleなどの企業が大規模なイベントで新製品を発表し続ける理由とは?

Apple ティム・クックCEO

Apple ティム・クックCEO
 
Appleは現地時間の9月10日、例年通りカリフォルニア州クパチーノのApple Parkで新製品の発表を行いました。Appleが「スペシャルイベント」と呼ぶこれらの大規模なイベントは、特定の新しいガジェットを一般大衆に披露するために催されているように見えますが、その背後に別の思惑がある、と英ラフバラー大学の専任講師シモーン・ナターレ氏は分析しています。

デジタル革命の中心に自らを位置づけるための大規模イベント

ラフバラー大学でコミュニケーションとメディア学の専任講師を務めるナターレ氏によれば、AppleやGoogleなどの巨大テック企業が大規模な新製品発表イベントを開催する理由は、デジタル革命の中心に自らを位置づけるためであるとのことです。
 
すなわち、現代社会の中で、自らが最も進歩的な技術変革の主役であることを世の中に示すために大規模イベントを催しているというのです。
 
歴史を紐解けば、AppleやGoogleのやり方は特に新しいわけではないことがわかります。例えばトーマス・エジソンは、19世紀末に直流送電の素晴らしさを広めるために、大規模なイベントを催しています。エジソンは、ライバルであった交流送電の危険性をアピールするため、動物を交流電気で感電させ殺処分するなど、過激なパフォーマンスも行ったとされています。

ジョブズ氏がテック企業のプレゼンスタイルのパイオニア

現在のテック企業のプレゼン形式は、Appleの共同創業者スティーブ・ジョブズ氏が確立させたともいわれています。一人でステージの上に立ち、ロールネックにジーンズ姿で数々の主要Apple製品を発表した姿は、今でも人々の目に焼き付いていることでしょう。
 
ジョブズ氏の最も優れた才能は、技術開発ではなく、むしろマーケティングと宣伝であった、という見方もあり、「一つのガジェットがすべてを変える」というイメージを人々に植え付けるのに、ジョブズ氏が非常に長けていたとされています。
 
先日、GoogleがPixel 4などの新製品を発表したばかりですが、もし仮に驚くような製品がなかったとしても特に心配する必要はありません。新製品発表の最も大きな役割は、製品を披露することではなく、自らをデジタル革命のヒーローであると一般大衆に認識させることにあるからです。
 
 
Source:Fast Company
Photo:Apple
(lexi)

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