ロシア人男性が「iPhoneのアプリでゲイになった」としてAppleを提訴

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App Storeで公開されていたアプリのせいで同性愛に目覚めたとして、ロシア人男性がAppleに対して訴訟を起こしました。

ビットコインを購入したはずが

Appleを訴えたロシア人男性によると、サードパーティー製アプリを通して仮想通貨ビットコインを注文したものの、送られてきたのは「ゲイコイン(GayCoin)」だったのが事の始まりでした。
 
gaycoin チャート
 
コインには「試しもせずに決めつけてはいけない」といったメッセージが添えられていました。男性は悩んだ結果、同性愛にも目を向けて見ようと決意し、現在は同性の恋人と付き合っているそうです。
 
ところが、話はハッピーエンディングでは終わりませんでした。男性は「両親に説明できない」とし、道徳的かつ精神的な被害を受けたと主張、責任をAppleに求めたのです。
 
仮想通貨アプリはサードパーティー製ですが、App Storeというプラットフォーム上でアプリの配信を許可したのはAppleであることから、男性側の弁護人はAppleには自社プログラムに対する責任があると語っています。

批判を恐れAppleも自主規制

本人の葛藤については酌量の余地があるにしても、訴え自体はお門違いと言わざるを得ません。
 
しかし、この問題を一笑に付すことができない理由がロシアにはあるのです。今回の訴えを報じたメディアAFPBBが「ロシア社会にまん延する同性愛嫌悪」と述べているように、同国のこうした風潮にAppleはこれまでも悩まされてきました。
 
2014年にはティム・クック最高経営責任者(CEO)がカミングアウトしたことでAppleのモニュメントが撤去されたほか、2015年にも「iTunesに埋め込まれているU2の新アルバムはゲイのプロパガンダではないか」「iPhoneの絵文字は非伝統的な性関係を宣伝している」といった批判がなされました。
 
こうした事情を踏まえ、Appleは2018年にはゲイを含むLGBTQを象徴する「レインボーカラー」をあしらった、Apple Watchのウォッチフェイス(文字盤)をロシアで自主規制しています。
 
 
Source:AFPBB,Coin.Market
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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