Apple、iPhoneとiPad上での仮想通貨のマイニングを禁止に


 
Appleの世界開発者会議(WWDC 18)開催中にリリースされたApp Storeの改訂されたガイドラインに、アプリ内での仮想通貨のマイニングを禁止する項目が追加されたことが明らかになりました。

アプリに直接関係ないバックグラウンドプロセスを禁止

改訂されたApp Storeのガイドラインに、「アプリおよびアプリ内のサードパーティ広告の中で、仮想通貨の採掘などの、関係のないバックグラウンドプロセスを禁止する」との項目が追加されたことがわかりました。
 
日本語のガイドラインはまだ更新されていないようですが、英語版のガイドラインには、3.1.5 (b) Cryptocurrencies: (ii) Minig:に以下のように記載されています。
 
Apps may not mine for cryptocurrencies unless the processing is performed off device (e.g. cloud-based mining).

アプリで暗号通貨の採掘を行なうことはできません。ただし、デバイスの外で行なわれるもの(クラウドベースのマイニングなど)は除きます。

マイニングが禁止されるまでの道のり

昨年12月に、仮想通貨のフェイクアプリがApp Storeのファイナンスカテゴリーで3位になるという出来事が起こります。仮想通貨に関する人々の関心の高まりを巧みに利用したものでした。
 
その後、2018年3月に勝手に仮想通貨のマイニングを行なうMac App Storeのカレンダーアプリが問題になります。元々はアプリの有料機能を無料で利用するのと引き換えに、パソコンの処理能力を仮想通貨のマイニングに貸し出すというものでしたが、マイニングをオフにしても仮想通貨の採掘が止まらないバグが報告されていました。
 
4月には、GoogleがChromeのウェブストアで仮想通貨のマイニングを行なう拡張機能を全面的に禁止しました。「Cryptojacking」と呼ばれる、アプリやブラウザ拡張機能を介して勝手に仮想通貨の採掘が開始される現象が頻出するようになったことを受けての対策でした。
 
そして2018年6月、App Storeのガイドラインが改訂され、iPhoneとiPad上での仮想通貨のマイニングの禁止に至ったとされています。
 
 
Source:Apple via AppleInsider
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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