勝手に仮想通貨のマイニングを行なうMac App Storeのカレンダーアプリとは?

有料のアプリ機能を無料で利用する代わりに、使用しているコンピュータのCPUを貸し出し、アプリに仮想通貨のマイニングを許すという、一風変わった課金システムをとるMacのカレンダーアプリ「Calender 2」ですが、仮想通貨のマイニングを行なわない選択をしても、背後でマイニングが行なわれ続けているとの報告があります。
仮想通貨のマイニングを背後で行なう「Calender 2」とは?
「Calender 2」は、Qbixにより提供されているmacOSのためのカレンダーアプリです。
Calender 2が通常のカレンダーアプリと一線を画するのは、仮想通貨のマイニングで無料ユーザーの穴埋めをしているという点です。
無料ユーザーはプレミアム機能を利用する代わりに、使っているコンピュータのCPUを、仮想通貨のマイニング目的でアプリに使用させることができます。
アプリは、Bitcoinよりも匿名性が高いとされる仮想通貨Moneroをマイニングすることで、無料ユーザーからも間接的に支払いを受けることになります。
マイニングをオフにできずCPUが過剰に使用される問題
Calender 2の無料ユーザーが、プレミアム機能を利用せず、無料の機能のみでよいという場合は、仮想通貨のマイニングをオフにできるようになっているとされています。
しかしながら、マイニングをオフにしても仮想通貨のマイニングが止まらないバグが報告されているうえに、アプリに過剰にCPUが使用される事態も発生しているようです。
TwitterユーザーFred Laxton氏(@fredonline)は、Calender 2が、許可なく勝手に仮想通貨のマイニングを開始し、CPUを200%消費していると投稿しました。
@SGgrc @QbixApps Calendar 2 for Mac (from the App Store) launched a cryptocurrency miner without my permission. Then it ate 200% CPU until I found it and killed it. I didn't expect a miner infection from an App Store vendor. Wow. It runs the xmr-stak Monero miner.
— Fred Laxton (@fredonline) March 12, 2018
このようなアプリがMac App Storeで配信されていることに驚きますが、ガイドラインには「アプリは、急速にバッテリーを消費したり、過度の熱を発生させたり、デバイスの資源に不必要な負担を与えてはいけない」との記載があり、米メディアThe VergeはAppleに対してコメントを求めています。
Source:Ars Technica via The Verge
(lexi)