2018年、世界のゲーム市場売上の51%はモバイル、日本のゲーム市場は約2兆円

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    世界のゲーム市場の売上は2018年に約15兆円規模に達し、その51%はモバイルゲームによるものになる、との推計が発表されました。国別では、日本は中国、アメリカに次ぐ3位で、ゲームユーザー1人あたりの支出額は日本が世界トップとなっています。

    世界のゲーム市場、51%はモバイルゲーム

    調査会社Newzooが公開した、世界のゲーム市場の売上に関するレポートによると、2018年における世界全体のゲーム市場規模は1,379億ドル(約15兆円)で、前年比で13.3%プラスに当たる約162億ドル(約1.7兆円)の伸びを記録しています。
     

    モバイルゲーム市場は、2007年にiPhoneが発売されて以降、毎年2桁の伸びを記録しています。2018年のモバイルゲーム市場は、対前年比25.5%プラスとなる703億ドル(約7.6兆円)にまで拡大すると予測されています。

     
    これは、モバイルゲーム市場の売上が、ゲーム市場全体の過半数である51%を占めることを意味します。
     
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    モバイルのうち、スマートフォンゲームが564億ドル(約6.1兆円)で全体の41%、タブレットゲームが139億ドル(約1.5兆円)で全体の10%を占めています。
     
    モバイルに取られた残りの市場を、PCが24%、コンソール(ゲーム専用機)が25%で分け合っています。とはいえ、これらの市場が下り坂というわけではなく、PCゲーム市場は対前年比1.6%プラス、コンソールも4.1%プラスと、それぞれ小幅ながら市場を拡大しています。

    世界のゲーム市場、2012年から2021年に255%の伸び

    Newzooは、ゲーム市場の2012年から2021年にかけての市場規模の推移も予測しています。
     
    ゲーム市場は2021年には1,801億ドル(約19.6兆円)規模へと成長を続け、2012年の706億ドル(約7.7兆円)から、255%もの伸びを記録すると予想されます。
     
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    年平均成長率で見ると、ゲーム市場全体は2012年から2021年まで10年間にわたって、年平均11.0%のペースで成長を続けていることになります。
     
    中でも、モバイルゲーム市場は年平均26.8%のペースで成長し、2021年には1,064億ドル(約11.6兆円)規模へと成長すると見込まれています。
     

    興味深いのは、2012年には最も小さい規模だったモバイルゲーム市場が急成長を続ける一方、PCやコンソールの市場はモバイルに侵食されることなく、2021年まで年平均11.0%と着実に成長を続けると見込まれることです。
     
    PCやコンソールゲームの今後についてNewzooは、eスポーツと呼ばれるオンライン対戦ゲームに成長が期待できる、と見通しています。

    日本の市場規模は世界3位、1人あたり消費額は西欧の2.5倍

    2018年の世界のゲーム市場の売上を地域別にみると、アジア太平洋地域が52%と過半数を占め、対前年比16.8%の伸びが予測されています。
     
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    日本のゲーム市場規模は、2018年に対前年比プラス15.1%となる192億ドル(約2兆円)となり、中国とアメリカに次ぐ世界3位の座を維持すると見込まれています。
     
    日本のゲーム人口は、アメリカのおよそ3分の1の規模ながら、日本とアメリカの売上高はほぼ同規模になると見込まれています。これは、日本のゲームプレーヤーの1人あたり消費額が、北米地域の約1.5倍、西ヨーロッパ地域の約2.5倍にのぼることによります。
     
    世界のゲーム市場のおよそ4分の1にあたる最大の市場規模を持つ中国は、モバイルの構成比が高いのが特徴で、2018年に61%、2021年には70%をモバイルが占めると見込まれています。

     
     
    Source:newzoo via ArsTechnica
    (hato)

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