GPU独自開発にもロイヤリティ求めるImagination、Appleは「失望」

    imagination technologies

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    AppleによるGPUの独自開発は、それまで同社にGPUを供給していたImagination Technologiesに大きな影響を与えました。仮にGPUを自社開発するとしても、ロイヤリティの支払いは続けていくべきだ、とImagination Technologies側は主張していますが、なかなかAppleは首を縦に振りません。

    Imaginationの対応に失望とAppleは反論

    iOS製品にGPUを供給するImagination Technologies(以下Imagination)に対し、Appleが契約終了を通告し独自でGPU開発に乗り出すとした件で、Imagination側は「自分たちの特許がなければ、新たなGPUの開発はできない」と述べていました。
     
    一方でAppleは新たに声明を発表、「我々は彼らの対応に失望している。不正確でミスリーディングな内容だ」と、Immaginationの言い分を認めない方針を改めて明らかにしています。
     
    総売上の50%をAppleからの受注に頼るImaginationにとって、Appleからの契約を失うことは死活問題です。事実、Appleが契約終了を通告した際は、一夜にしてImaginationの株価は41%も下落しました。

    食い違う両社の言い分

    Imaginationのアンドリュー・ヒース最高経営責任者(CEO)は「今年3月の終わりになって、Appleから突然『2018年もしくは2019年前半には、特許を使わずに製品をリリースする予定だ』と伝えられた」と述べています。
     
    しかしApple側は、2015年の時点でImaginationの最新技術を使わないことなどを通して告知しており、2016年にも特許の使用規模を縮小するにあたって、ロイヤリティの引き下げ契約を取り交わしたではないか、と段階的なアプローチを採っていたことを強く主張しています。

    Qualcommとの係争は規模が違う?

    すでに、ImaginationとAppleのロイヤリティを巡る交渉は決裂しており、今年5月には紛争解決手続きに入ったことが分かっています。
     
    現在Appleは、Qualcommとも係争中であるだけに、かつて懇意にしていたテクノロジー企業を複数相手にして戦わなければなりませんが、「Qualcommと比較すれば、Imaginationとの対決はマイナーリーグの野球のようなものだ」と、Bloombergの解説者は指摘しています。
     
     
    Source:Bloomberg
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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