マイクロLED搭載Apple Watchの予想販売価格は約178,800円と独自試算
Apple Watch Ultraに搭載するために開発されていたマイクロLEDディスプレイの製造原価は、150ドル(約22,500円)に達していたことが明らかになりました。
マイクロLEDディスプレイの原価を一般的なApple Watchの部品別原価率に当てはめた場合、もしも発売していたら価格は約178,800円になったと独自試算されました。
他のApple Watchの原価率からディスプレイ価格を試算
調査会社のCounterpointによれば、Apple Watch Series 6の原価は約15,000円で、Apple Storeでの販売価格に対しておよそ33%でした。
このうち、有機EL(OLED)のディスプレイが占めた割合は13.2%ということですので、およそ1,980円ということになります。
Apple Watch Ultra 2での原価率が同じだと仮定すると、原価は約42,500円、Apple Watch Ultra 2用OLEDディスプレイの原価は約5,600円ということになります。
Apple Watch Ultra 2はチタニウム合金製筐体を採用し、ディスプレイサイズが大きいといってもここまでの差はないでしょう。しかしながら今回は他に情報がないので、この金額を前提に試算を進めます。
すると、Apple Watch UltraにマイクロLEDディスプレイを搭載した場合、ディスプレイ価格の上昇分だけも約5,600円から約22,500円とおよそ4倍程度の部品原価になります。
マイクロLEDディスプレイ付きApple Watch Ultraの予想販売価格は?
試算したマイクロLEDディスプレイの原価に、Apple Watch Ultraのその他の部品原価を足すと下記のようになります。
- (Apple Watch Ultra 2の原価:約42,500円)- (OLEDディスプレイの原価:約5,600円)=約36,900円
- (ディスプレイを除く筐体:約36,900円)+(マイクロLEDディスプレイの原価:約22,500円)=約59,400円
今回試算されたマイクロLEDディスプレイ搭載Apple Watch Ultraを、Apple Watch Series 6のように原価のおよそ3倍の価格で販売するとすれば、販売価格は約178,800円になると予想されます。
その場合、マイクロLEDディスプレイ搭載Apple Watch Ultraは、Apple Watch Ultra 2よりも5万円高い(約39%値上げされる)ことになります。
1年で新型に切り替わる製品で、39%の値上げは厳しい
趣味性の高いスイス製機械式時計と異なり、Apple Watch Ultraといえども電子機器ですのでモデルチェンジ毎(基本的に1年毎)に価値が低下していくわけです。
そのような製品が突然39%値上げされたら、あまり売れないと判断されたことが開発中止もしくは発売延期につながったように筆者には感じられます。
更に、Apple Watch Ultra用マイクロLEDディスプレイのサイズは2.13インチに大型化されると噂されていましたので、その場合は今回の試算価格よりももっと高価になると考えられます。
Photo:Apple, 画像内テキスト:iPhone Mania