フルスクリーンiPhone実現に向けて前進か〜画面下埋込み型カメラ関連特許が新段階へ
Appleが、ディスプレイ下埋込み型Face IDおよびディスプレイ下埋込み型カメラ搭載時に応用可能な、歪曲収差を抑えるためのフィルターに関する特許を出願しました。
Appleは、ディスプレイ下埋込み型Face IDおよびディスプレイ下埋込み型カメラに応用可能な特許をこれまでにも多数取得しています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. ディスプレイ下埋込み型Face IDおよびディスプレイ下埋込み型カメラ搭載に向けた、新たな特許が出願された。
2. 今回の特許は、ディスプレイの微細な穴を透過した光による像がイメージセンサーに到達した際に、歪曲収差が生じることを補正するフィルターのアイデアが記されたもの。
3. フルスクリーンが実現するのは、iPhone19 Proになると予想されている。
iPhone19 Proシリーズに向けた開発の過程で特許申請か
画面下埋込み型Face IDとカメラを採用することでフルスクリーンが実現されるのは、iPhone19 Proシリーズになると考えられています。
Appleが米国特許商標庁(USPTO)において現地時間2023年12月21日に取得した特許は、ディスプレイの下に搭載されるフロントカメラのためのフィルターに関するアイデアを記したものです。
ディスプレイ下埋込み型Face IDおよびディスプレイ下埋込み型カメラを実現するために、ディスプレイにおいて光を透過させる部分は一時的に有機ELディスプレイのピクセルを透明にする(下記図表12の1215)ことが検討されています。
ただし、透明にするのは一部のピクセルだけであるため、光量を確保するのが難しいのに加え、イメージセンサーに到達する像には歪みが生じやすくなります。
この歪曲収差を抑えるために、Appleはディスプレイ下埋込み型Face IDおよびディスプレイ下埋込み型カメラにフィルター(1221と1222)を組み合わせ、歪みを補正することを検討しているようです。
基礎的な原理に関する特許から、実用化に向けた特許に変化した気配
Appleがディスプレイ下埋込み型カメラに関して出願した特許は、以前は基本原理などが主でした。
今回のように周辺機構や周辺技術に関する特許出願がなされたということは、基礎技術から欠点の改良へと段階が進んだことを示しているのかもしれません。
Photo:Patently Apple, ICE UNIVERSE(@UniverseIce)/X
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