iPhone15シリーズは下位モデルも需要大〜待ち日数が大幅増
UBS証券が投資家向けに公開したレポートから、先日満を持してリリースされたiPhone15シリーズの需要は、前モデルとは異なる傾向を示していることが分かりました。iPhone14シリーズと比較して、下位モデル注文してから受け取るまでの日数が大幅に伸びています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. iPhone14シリーズと比較して下位モデルの待ち日数が大幅増。
2. サプライヤーの事情なのか、人気が大きく高まっているのかは不明。
3. 経済的要因から下位モデルをお買い得と感じる消費者が増えている可能性も。
下位モデルの日数に大きな変化
同時期のiPhone14 Pro/Pro Maxと比較して、消費者が注文してから手にできるまでの日数は、iPhone15 Proが平均で4日短くなった一方、iPhone15 Pro Maxは1日長くなっています。
むしろ注目に値するのは、iPhone15の下位モデルに起きた変化でしょう。
iPhone15シリーズは、下位モデルであるiPhone15とiPhone15 Plus、上位モデルであるiPhone15 ProとiPhone15 Pro Maxの四種類から構成されています。この構成は昨年のiPhone14シリーズと同じです。
ところがUBS証券が公開したデータでは、下位モデルの待ち日数がiPhone14シリーズに比べて世界的に大きく伸びていることが分かりました。
米国、中国、欧州など主要市場の平均(図の最右列)をみると、iPhone15、iPhone15 Plusともに前モデルから待ち時間が10日も増加しています。
いずれのモデルも需要増の可能性大
この下位モデルに起きた変化について、サプライヤー側に問題があるのか、それとも消費者の需要が著しく増しているのか、現時点でははっきりとした理由は分かりません。
Appleがどこまで想定しているのか(例えば、SEシリーズの人気から小型モデルの需要を見込んでリリースされたminiシリーズは、蓋を開けてみると失敗に終わりiPhone13 miniで廃止となりました)も不明です。
しかし、いずれにしても需要に対して供給が追いついていないのは事実で、Appleによる下位モデルと上位モデルとの棲み分け戦略が成功していると判断するのが自然でしょう。USB証券は上位モデル、下位モデルの日数をそれぞれ比較する形で、iPhone15 Pro/Pro Max、iPhone15/15 Plusのいずれも、昨年よりも需要が高まっていると推測しています。
なおUBS証券のデータを受けて、ニュースサイトAppleInsiderは「欧州などの地域では、マクロ経済(≒経済社会全体)が安価なデバイスを選ぶ傾向を生んでいる可能性がある」として、消費者が経済的な問題からiPhone15やiPhone15 Plusに流れている側面もあるのではないかと指摘しています。
Source:AppleInsider
(kihachi)