Appleは2027年までに簡単に取り外し可能なバッテリーの採用を余儀なくされる?

iphone14 バッテリー

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欧州理事会は7月10日、バッテリーおよび廃バッテリーの持続可能性に関する規則を強化する新規制を採択しました。規制対象となるのは、すべての廃ポータブルバッテリー、電気自動車用バッテリー、産業用バッテリー、SLIバッテリー(主に自動車や機械に使用)、軽輸送手段用バッテリー(電動自転車、Eモペット、Eスクーターなど)を含むすべてのバッテリーで、Apple製品に使用されるバッテリーも含まれるとのことです。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 欧州理事会は10日、バッテリーおよび廃バッテリーの持続可能性に関する規則を強化する新規制を採択。
2. Appleはユーザーがバッテリーを簡単に取り外しできるようにデバイスを設計しなければならなくなる。
3. 防水性が失われてしまう可能性が指摘されている。

バッテリーはユーザーが取り外し可能でなければならない

欧州議会と理事会のバッテリーに関する新規制は、バッテリーのライフサイクル全体を規制することにより、循環型経済を促進することを目的としています。
 
前回すでにこの新規制が通る可能性が高いと伝えられていましたが、今回実際に規制が採択され、具体的なタイムラインも明らかになっています。
 
バッテリー新規制にはいくつもの項目がありますが、Appleが影響を受けると考えられるのは、以下のものとなっています。
 

  • 2027年末までに63%、2030年末までに73%の廃ポータブルバッテリーの回収目標
  •  

  • 2027年末までに50%、2031年末までに80%の廃バッテリーからのリチウムの回収目標
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  • 2027年までに家電製品に組み込まれたポータブルバッテリーはエンドユーザーが取り外し交換できるようにすべき

 
上記の3つの項目の中でも、最もApple製品のデザインに影響を与えるとみられるのが3番目のバッテリーをユーザーが取り外しできるようにすべきというものです。

防水性が失われてしまうかもしれない?

Appleは、ユーザーが自分でバッテリー交換を行うためのセルフ修理プログラムをすでに用意していますが、かなり大掛かりなツールキットをAppleからレンタルするか購入しなければならず、決して施工のハードルが低いとは言えないのが現状です。
 
ただし、もしユーザーが誰でも簡単にバッテリーを外せるようにデザインが変更された場合、デバイスの防水性が失われてしまう可能性があります。
 
どこの拾い画像かわかりませんが、一昔前のスマホのようにバッテリーが簡単に取り外せる謎のiPhoneらしきデバイスの画像がネタとして投稿されています。
 


 
Appleが今後この問題にどのように対処するかに注目が集まっています。
 
 
Source:Council of the European Union
Photo:iFixit
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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