世界スマートウォッチ市場の勢力図に変化〜インド企業がSamsungを抜いて2位に

Apple Watch

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2023年第1四半期(1月〜3月)の世界スマートウォッチ市場におけるメーカー別シェアにおいて、首位Appleは変わらないものの、1年前の2022年第1四半期には2位だったSamsungが3位に陥落したと、調査会社Counterpoint Researchが報告しています。
 
Samsungに代わり2位に浮上したのは、インドのFire-Bolttです。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 世界スマートウォッチ市場の勢力図に変化が見られると、調査会社が報告。
2. インド企業Fire-BolttがSamsungを抜いて2位に浮上。
3. Fire-Bolttのスマートウォッチ出荷台数は前年同期と比べ3倍増、57%増。

2四半期連続で出荷台数は減少

Counterpoint Researchの調べによると、2023年第1四半期の世界スマートウォッチ出荷台数は、2022年第1四半期と比べ1.5%減少しました。
 
世界スマートウォッチ市場は過去数年にわたり、堅調な成長を続けてきましたが、2022年第4四半期(10月〜12月)に初めて前年同期比で8%減のマイナス成長を記録。前述したように2023年第1四半期も前年同期比で1.5%減なので、2四半期続けての減少となります。

インドFire-Bolttが2位に

そしてスマートウォッチ市場におけるメーカー別シェアにも変化が見られると、Counterpointは指摘します。
 
2022年第1四半期においては、シェア32%のAppleが首位、2位は同10%のSamsung、3位は7%のHuaweiでしたが、2023年第1四半期においてはAppleが首位なのは変わらないものの(ただしシェアは26%へと縮小)、インドFire-Bolttが初めてSamsungを上回り、2位となりました
 
Global-Top-3-Smartwatch-Brands’-Shipment-Share-Q1-2023-vs-Q1-2022-2
 
またwatchOSやWear OSなどの高性能OSを搭載する、Apple Watchなどの高価格スマートウォッチ(CounterpointはHLOSスマートウォッチとして分類)のシェアが、2022年第1四半期の60%から、2023年第1四半期には53%へと縮小しました。
 
その一方で、基本機能のみを備えた低価格スマートウォッチの市場シェアは23%から34%へと伸びています。この低価格スマートウォッチのシェア拡大に貢献したのがインド市場です。
 
つまりインドにおいて、スマートウォッチの売上台数が伸びていることを意味します。

インドにおけるスマートウォッチ出荷台数が大幅増

Counterpointによる、地域別(中国、北米、インド、その他)のスマートウォッチ出荷台数シェアを見ると、2022年第1四半期には12%だったインドのシェアが、2023年第1四半期には27%と、中国および北米を抜いたことがわかります。
 
Smartwatch-Shipment-Share-by-Region-Q1-2023-vs-Q1-2022
 
そして世界スマートウォッチ市場シェアで2位となったインドFire-Bolttの2023年第1四半期のスマートウォッチ出荷台数は、前年同期と比べ3倍増、2022年第4四半期と比べても57%増を達成しているとのことです。

 
 
Source:Counterpoint Research
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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