Apple、データセンターの廃熱を周辺住宅や施設の暖房に活用か
Appleが2017年に発表したデータセンターの廃熱活用プランが、今年6年越しに実現するかもしれない、と米メディア9to5Macが伝えています。
エネルギーコストの高騰で計画が実現へ?
Appleのデータセンターの廃熱活用プランは、2017年の環境責任報告書(Environmental Responsibility Report)で発表されました。
現在、デンマークのユトランド地方中央部に、100%再生可能エネルギーで稼働する新しいデータセンターを建設中です。このデータセンターは、デンマーク最大級の変電所に近接しているため、通常ディーゼルで稼働し、定期的なテストと燃料の燃焼が必要なバックアップ発電機が不要になります。このデータセンターは、設備から出る余分な熱を地域の暖房システムに取り込み、地域の家庭を暖めることができるように設計されています。
9to5Macによれば、Appleのデータセンターの廃熱活用構想の発表から6年を経た現在でも実装に至っていないとのことですが、今年はエネルギーコストの高騰を受け、計画がついに実現するのはないかと期待が高まっています。
他テック企業も同様の計画を進めている?
昨年3月、フィンランドの電力会社Fortumは、Microsoftの新たなデータセンター2カ所からの廃熱を、首都ヘルシンキ周辺の住宅や企業の暖房に利用し、二酸化炭素排出量を削減すると発表しました。
Facebookを運営するMetaは、2020年からデンマークのオーデンセにあるデータセンターの廃熱を回収しており、今年は約1万1,000世帯分の暖房を賄う見込みです。
Source:9to5Mac, Reuters, WSJ
Photo:Apple
(lexi)