A17 Bionicを製造と噂のTSMCの3nmプロセス〜5年間で200兆円売上予測

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iPhone15 Proシリーズ用A17 BionicやMacおよびiPad用M3を製造すると噂のTSMCの3nmプロセスでの売上規模は今後5年間で1.5兆ドル(約200兆円)と予測していることを、TSMCのマーク・リュウ会長が発表しました。

最終製品価格ベースで1.5兆ドル(約200兆円)になると予測

リュウ会長が、TSMCのFab 18における3nmプロセスでの半導体製造開始を祝う記念式典にて、同プロセスにおける今後5年間での売上規模が、最終製品価格ベースで1.5兆ドル(約200兆円)になると予測していることを発表しました。
 
Fab 18は、3nmプロセスおよび5nmプロセスでの半導体製造拠点になると、リュウ会長は述べています。

今後順次、改良型が投入予定〜性能向上率は?

TSMCの3nmプロセス「N3」では最初に、M2 ProおよびM2 Maxが製造されると噂されています。
 
その後、改良型3nmプロセス「N3E」にて、iPhone15 Proシリーズ用A17 Bionicが2023年6月か7月に量産が開始され、2023年末には同プロセスで製造されるM3を搭載する新型24インチiMacが発表される可能性もあります。
 
TSMCの3nmプロセスは「N3」での半導体製造を開始した後、2023年にN3E、2024年にN3P、2025年にN3Xと、改良型が投入される予定です。
 

 
3nmプロセスで製造される半導体についてTSMCは、5nmプロセスで製造されたものよりも、消費電力が35%少なくなると説明しています。
 
3nmプロセスでの改善率についてTom’s Hardwareは、N3Eで製造された半導体は、5nmプロセス「N5」で製造されたもの(iPhone12シリーズ用A14 Bionicなど)と比べて、同じ動作周波数での消費電力削減率が34%、同じ消費電力での動作周波数向上率が18%になると予測していました。
 

項目 N3をN5と比較 N3EをN5と比較
同じ消費電力での
動作周波数向上率
10%〜15% 18%
同じ動作周波数での
消費電力削減率
25%〜30% 34%
トランジスタ密度 1.6倍 1.7倍
量産開始時期 2022年下半期
(7月〜12月)
2023年4月以降

2025年に2nmプロセス製造ラインを立ち上げ予定

TSMCは、2025年に2nmプロセス「N2」の製造ラインを立ち上げる予定であることを発表しています。
 
2nmプロセスで製造される半導体は、3nmプロセスで製造されるものと比較して10%〜15%の性能向上、25%〜30%の消費電力削減が実現される見通しです。
 
 
Source:DigiTimes,Patently Apple
Photo:Tom’s Hardware,Apple Cycle(@theapplecycle)/Twitter
(FT729)

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