A17やM3を製造と噂のTSMCの3nmプロセス〜性能向上率は高くないと予想し解説

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中国メディアiMediaが、iPhone15 Proシリーズ用A17や、Mac用M3を製造すると噂TSMCの3nmプロセスでの性能向上率は期待されているほど高くないと予想、その理由を説明しています。

A17とM3はTSMCの改良型3nmプロセスで量産されると噂

iPhone15 Proシリーズ用A17やMac用M3は、TSMCの3nmプロセスで製造されるとみられています。
 
TSMCの3nmプロセス「N3」では、年内にもM2 Proの量産が始まるとの報道もありましたが、Appleはそれを見合わせた模様です。

5nmから3nmへのプロセス微細化の効果は低いと指摘

N3でのトランジスタ密度は、5nmプロセス「N5」から70%増加するとTSMCは発表しています。
 
ただし、TSMCが発表した論文から、N3でのSRAMセルの面積は0.0199平方ミクロンで、N5での0.021平方ミクロンと比べて5%しか縮小されていないとiMediaは指摘しています。
 
さらに、A17を製造すると噂の改良型3nmプロセス「N3E」でのSRAMセルの面積は0.021平方ミクロンで、これはN5と同じです。
 
CPUやGPUは微細化により性能が向上するとしても、キャッシュとして利用されるSRAMは微細化の効果が小さい場合、5nmプロセスよりも上昇する製造コストについて顧客(AppleやNVIDIAなど)は納得するだろうかと、iMediaは疑問を呈しています。
 
AppleがN3でのM2 Proの量産を断念したのは製造コストが高いのが理由で、製造コストが下がるN3Eで製造することになったと伝えられていました。
 
N3で製造される半導体の価格は、12インチウエハー1枚あたり2万ドル(約270万円)になると予想されています。
 

 

 
 
Source:iMedia
Photo:Tom’s Hardware,Apple Cycle(@theapplecycle)/Twitter
(FT729)

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