中国メーカー、AMDの第1世代Zenシリーズに迫る性能の国産x86チップを開発

    ZhaoxinのKH-4000

    ZhaoxinのKH-4000
     
    中国のCPUメーカーであるZhaoxin(兆芯)が開発している、x86アーキテクチャの独自国産チップ「KH-4000」の性能が報告されました。
     
    その性能はAMDの第1世代Zenシリーズに迫るものであり、中国のCPU設計技術の向上を感じさせます。

    サーバー向けに開発された16コアCPU

    このKH-4000は、サーバー市場に向けた16nmプロセスで製造されるCPUです。
     
    CPUコアは2.7GHzで動作し、コア数とスレッド数は16コア/16スレッドとなっています。
     
    ZhaoxinのKH-4000のCPUコア数など
     
    またキャッシュサイズは2次キャッシュが4MB、3次キャッシュが32MBです。
     
    コア数は32コアまで増やすことができ、2つのCPUソケットを用意すれば64コアまでサポートされます。

    AMD EPYC 7601と同等のシングルコア性能

    KH-4000のシングルコア性能は、AMDの第1世代ZenシリーズであるEPYC 7601に迫るものです。
     
    Zhaxoin KH-4000とAMD EPYC 7601のSPEC CPU2006の結果
     
    KH-4000が2.7GHz動作なのに対しEPYC 7601は3.2GHz動作であり、動作周波数が向上すればKH-4000はEPYC 7601と同等以上の性能を発揮するかもしれません。
     
    AMDのZenシリーズはすでに第3世代まで登場しており、KH-4000の性能が最先端CPUと同等ということではありませんが、以前に比べて中国国産CPUの性能がかなり向上していることは間違いなく、Zhaoxinが今後IntelやAMDのライバルとなる可能性も十分あるでしょう。

     
     
    Source: MyDrivers via Wccftech
    (ハウザー)

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    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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