ニューヨークのApple Store、労働組合の結成に向け動き出したと報道

    Apple Grand Central

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    マンハッタンのApple Grand Centralの従業員が、労働組合結成のため公式に署名を集め始めた、とThe Washington Postが伝えています。もし成功すれば、Apple Storeで初めて労働組合化が実現することになります。

    Appleの説得を聞き入れなかった従業員グループ

    これまで水面下で従業員の意向調査を行っていたとされるAppleの従業員グループが、Apple Grand Centralでの労働組合の結成に向けて公に動き始めました。
     
    グループが立ち上げたWebサイトによると、「果物屋台労働者連合(英: Fruit Stand Workers United、Appleの“りんご”をかけているとみられる)」と名乗る主催者たちは、2月21日の投票で、全米のStarbucksの従業員の組合結成の成功を支援してきた全米労働組合「Workers United」に加盟することを決めたとのことです。
     
    Appleは過去数カ月にわたって従業員たちに対して、労働組合化するのは良くないと説得しようとしてきたそうですが、グループは意見をはねのけたようです。

    成功すれば組合を結成した初のApple Storeに

    今回の労働組合化の取り組みが実を結べば、Appleは、AmazonやStarbucksなどのパンデミックを機に組合結成の波に直面した巨大企業のリストに加えられることになります。The Washington Postに匿名で語った従業員によれば、少なくとも他の3つのApple Storeも組合結成の途中過程にあるとのことです。
     
    「Apple Grand Centralは、独特の労働条件を持つ特別な店舗であり、現在進行中のCOVID-19のパンデミックと消費者物価上昇という異常な時代において、我々のチームが考え得る限り最高の生活水準を維持するために、組合が必要なのです」と、グループはWebサイトに記しています。

    従業員は十分な見返りが得られていないと主張

    Appleは世界中に500店舗のApple Storeを構えており、米国にはその半数以上の270店舗があります。Appleは6万5,000人の店舗スタッフを雇用しており、小売店舗とWebサイト上での売上は、昨年10月までの1年間の売上額3,360億ドル(約42兆4,832億5,000万円)のうち、36%を占めました。
     
    しかしながら、Apple Store従業員の時給は17ドル(約2,150円)〜30ドル(3,800円)以上であり、十分な見返りが得られていない、との見方のようです。
     
    AppleはApple Storeでの組合結成について直接コメントするのは控えたものの、「当社は、素晴らしい小売チームのメンバーに恵まれており、彼らがAppleにもたらすすべてのものを高く評価しています。当社は、フルタイムおよびパートタイム従業員に対して、ヘルスケア、学費払い戻し、育児休暇、有給家族休暇、年次株式交付金、その他を含む非常に高い報酬と福利厚生を提供できることを嬉しく思います」との声明を発表しています。
     
     
    Source:The Washington Post
    (lexi)

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    この記事を書いた人

    ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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