スマホのカメラでコロナ感染を簡単測定〜米研究チーム開発

スマートフォン コロナ 検査

スマートフォン コロナ 検査
 
オミクロン株を始めとした変異株が蔓延し、依然として収束する気配を見せない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を前にして、科学者たちが格安キットとスマートフォンで素早く検査をできる仕組みを開発しました。

キットはダンボール利用可

The Guardianによると、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究チームが開発した、新型コロナウイルスを安価で素早く検査できるシステムは、ダンボールや小型ホットプレート、LEDライトとスマートフォンを組み合わせた画期的なメカニズムで、75ポンド(約11,600円)以下で製造可能とのことです。
 
試薬を含む検査の実施コストは、現在一般的なPCR検査の10分の1程度に過ぎず、低コストで有名なラテラルフロー検査よりもさらに安価です。
 
ループ介在等温増幅法(Loop-Mediated Isothermal Amplification:LAMP)によって、唾液中のウイルスのRNAを増幅し、特定の標的遺伝子を検出するために、スマートフォンのカメラを通して化学反応を示す色の変化をアプリで測定します。
 
スマートフォン コロナ 検査
 
診断結果が出るまでに要する時間は25分で、感度はPCR検査と同等とのことです。また、この技術を活用して、インフルエンザの感染診断にも応用することができます。

スマホが手元にある時代だからこそ

先進国であれば、ほぼ誰もがスマートフォンを所有している現在だからこそ、手元のデバイスと安価なキットの組み合わせは画期的だと言えるでしょう。
 
研究に携わるマイケル・マハン博士は「世界の人口の半数近くがスマートフォンを持っており、精密な診断医療への公平で平等なアクセスを提供するための可能性を大いに秘めている」と述べ、普及に期待を膨らませています。研究チームの研究成果は、JAMA Network Open誌に掲載されています。
 
なお、同様にスマートフォンを用いて新型コロナウイルスを検査する研究は、他にもいくつか存在します。
 
 
Source:The Guardian,UCSB,NBC
(kihachi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

特集

目次