経営不振のPeloton、大口投資家からAppleに売却すべきとの要求も

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    経営が危ぶまれる大手オンラインフィットネス企業Pelotonについて、同社の株を持つ投資家が売却先にAppleの名前を挙げています。

    物言う投資家がAppleの名を挙げる

    先日もPelotonをAppleが買収するのではないかとの観測が出たばかりです。AppleはPelotonと競合するサービスApple Fitness+を展開していますし、フィットネスとApple Watchとの相性は抜群だからです。
     
    しかし今回は、Pelotonの株主から同様の指摘が投げかけられました。同社の株を5%近く有する投資家集団のBlackwells Capitalは、取締役会でジョン・フォーリー最高経営責任者(CEO)の解任と企業の売却を要求、AppleやDisney、Nikeといった企業への身売りを検討するべきだとしました。
     
    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で巣ごもり消費が加速した状況下において、自宅でフィットネスジムと同じ体験ができることが強みのPelotonは、業績を大きく伸ばすチャンスでした。ところが、Pelotonの株価は最高値から80%以上下落、先日もエアロバイクやトレッドミルの量産を最大6カ月停止すると報じられるなど、逆に経営危機に直面しています。

    Pelotonの強みと弱みはなにか

    投資家が向けるAppleへの期待をどう解釈すれば良いのでしょうか。
     
    ニュースサイト9to5Macは、AppleがPelotonの買収に価値を見出すかどうかだとし、サブスクリプションの解約率が極めて低い点は強みになる一方で、ハードウェア量産の不安定さや、搭載OSがAndroidベースであることを課題として挙げています。後者については、ハードウェアとソフトウェアの連携はAppleが得意とするところであり、OSの変更で現状の課題を解決できる可能性は高いでしょう。
     
    さらなる問題は、トレッドミルが原因で子供が死亡する事故が起きた際、Pelotonが米国消費者製品安全委員会(CPSC)と対決姿勢を明らかにしていることです。すでに規制当局を始めとした省庁から目をつけられているAppleにとって、このようなトラブルを引き継ぐのは「魅力的でない買い物になる可能性がある」と、9to5Macは指摘しています。
     
     
    Source:9to5Mac
    Photo:Peloton
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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