5G通信の電波が飛行機の安全航行に影響を与える?アメリカ連邦航空局が警告発出を計画

航空機の計器の画像

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世界中で普及が進む5G通信の電波に対して、新たな問題が浮上しました。
 
5G通信で使われる一部の電波が、航空機の安全航行に影響を与える可能性があるとして、アメリカ連邦航空局(FAA)がパイロットや航空会社に警告を発出する準備を進めているとのことです。

3.7GHz~4.2GHzの電波がレーダー高度計に干渉する可能性

Fox Businessによると、5G通信で使われる電波のうち、Cバンドと呼ばれる3.7GHz~4.2GHzの周波数帯が問題なのだそうです。
 
航空機が地上との距離を測定するために用いているレーダー高度計は4.2GHz~4.4GHzの周波数を使用しており、これと5G通信の電波が干渉する可能性が指摘されています。
 
この高度計は航空機の飛行制御システムに用いられており、干渉により誤った値が測定されると、システムが誤作動する可能性があるとのことです。
 
このため、FAAがパイロットや航空会社に警告を発する準備を進めているとされています。

アメリカ連邦通信委員会や通信事業者は反発

これに対してアメリカ連邦通信委員会(FCC)やVerizonなどの通信事業者は反発しています。
 
Verizon、AT&T、T-Mobileを含む業界団体CTIAのメレディス・アットウェル・ベイカー会長は、Cバンドは40カ国で使用されており、航空業界に影響を与えるような有害な干渉を引き起こすことはないと述べたとのことです。
 
日本でも、ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルがこの周波数帯を割り当てられています。
 
また、Cバンドの普及が遅れれば、アメリカの競争力にリスクが生じ、世界の5G通信におけるリーダーシップを確保できなくなる可能性があるともしています。
 
VerizonとAT&TはCバンドの利用権取得のために680億ドル(約7兆7,574億円)を投じました。

FAAによる警告の文言は不明

現在のところ、FAAが計画しているという警告の文言がどのようなものになるかは不明です。
 
FAAは航空会社の運行を制限する権限を持っており、特定の地域での飛行を制限することができます。
 
FCCはこの問題に対して、「アメリカのビジネスと消費者のニーズをサポートする新技術の展開を進めながら、空の旅の安全性を維持することを約束する」と述べました。

 
 
Source: Fox Business via PhoneArena
(ハウザー)

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