調査会社各社、2021Q3にスマホ出荷台数減少を報告~ただし収益は過去最高

スマートフォンの画像

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半導体などの部品不足が本格的にスマートフォン市場に影響を与えはじめたようです。
 
2021年第3四半期(7月~9月)のスマートフォン出荷台数について、各調査会社が軒並み前年同期比で減少を報告しました。

6%~11%出荷台数が減少

2021年第3四半期のスマートフォン出荷台数について、各調査会社は以下のように見積もっています。
 

  • Counterpoint: 3億4,200万台、前年同期比6%減
  • IDC: 3億3,120万台、前年同期比6.7%減
  • Strategy Analytics: 3億2,730万台、前年同期比10.8%減

 
いずれも前年同期比で出荷台数が減少したと報告しており、その原因として部品不足を挙げています
 
さらに、IDCによると主要メーカーの第4四半期(10月~12月)の生産目標はすべて下方修正されたとのことです。
 
Strategy Analyticsは、部品不足は2022年前半まで続くと考えています。

逆風のなか、Appleはプラス成長を記録

メーカー別に見ると、この逆風のなかでもAppleはプラス成長を記録しました。
 
その成長率は、IDCは+20.8%、Strategy Analyticsは+6.9%と見積もっています。
 
IDCによる2021Q3のスマホ出荷台数見積もり
 
Strategy Analyticsによる2021Q3のスマホ出荷台数見積もり
 
出荷台数トップのSamsungについては、いずれも-14.2%/-13.8%と、出荷台数が市場平均を超えて減少したと見積もられています。部品供給の影響を強く受けたとのことです。
 
これまで高い成長率を維持してきたXiaomiも、部品不足により、マイナス成長となりました。

出荷台数は減っても収益は過去最高

一方、Counterpointによると、出荷台数は減ったものの2021年第3四半期におけるスマートフォン市場の収益は過去最高を記録したとのことです。
 
その金額は1,000億ドル(約11兆3,610億円)を超え、前年同期比12%増でした。
 
メーカー別ではAppleが収益シェアトップの座を維持し、前年同期の28%から37%にさらにシェアを伸ばしています
 
2021Q3のメーカー別収益シェア
 
Samsungも新型折りたたみスマートフォンの成功により、前四半期比で32%の増収を達成しました。

 
 
Source: Counterpoint, IDC, Strategy Analytics via Gizmochina
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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