完全ワイヤレスイヤホン、ノイズキャンセリングや「探す」機能が当たり前に

AirPodsの画像

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AppleのAirPodsシリーズに代表される完全ワイヤレスイヤホン(TWS)市場は依然として盛り上がりを見せていますが、それに伴ってTWSのスペックも向上しているようです。
 
特にアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を実装したTWSが増加したほか、専用アプリや無くしたときに「探す」機能を持ったものも増えています

100ドル以上のモデルの72%がANC機能を持つ

調査会社のCounterpointは、2021年第2四半期(4月〜6月)に販売されたTWSのトップ200モデルに関し、価格が100ドル(約11,374円)より下のTWSと上のTWSに搭載されている機能を調査しました。
 
それによると、2019年12月以前に発売されたモデルではANC機能が100ドルより下で4%、上でも5%しか搭載されていなかったのに対し、2020年1月以降に発売されたモデルではそれぞれ37%/72%搭載されていたとのことです。
 
Counterpointによる2021Q2のTWSの重さと機能
 
今後もANCの搭載は進み、100ドルより下の価格帯でもより多くのモデルがANCを採用することが期待されます。
 
一方、ANCにはマイクが必要だったり、消費電力が増えるためにバッテリーを大きくする必要があったりするため、イヤホンの平均的な重さがそれぞれ1.9g/3.1g増加しました。

専用アプリや無くしたときに「探す」機能も普及

また、専用アプリや無くしたときに「探す」機能の搭載も増えています
 
Counterpointによる2021Q2のTWSの専用アプリ搭載率と探す機能搭載率
 
専用アプリは音質を自分好みに変えたいと考えている消費者に人気があり、搭載率が14%/28%から41%/87%に大きく伸びました。
 
また、小さいが故に無くしがちなTWSを探す機能も、0%/1%というほとんど搭載されていない状況から、1%/35%に搭載率が増加しました。

今後は健康機器への発展も

今後は、装着検知センサー、光学センサー、ジャイロセンサーなどをTWSに搭載し、単なるワイヤレスオーディオではなく、「ウェアラブルデバイス」としてTWSを扱うメーカーが増えることが予想されています。
 
Appleも体温の読み取り、聴力の補完、姿勢の監視に利用できるAirPodsの研究をおこなっているとされており、ほかのメーカーも同様の研究を進めることが見込まれるとのことです。

 
 
Source: Counterpoint
Photo: Pixabay
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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