デベロッパー、Apple WatchのQuickPathは自分のアプリが元だと主張

quickpath apple watch series 7

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Apple Watch向けに配布していたアプリをApp Storeから削除されデベロッパーが、Apple Watch Series 7の新機能「QuickPathキーボード」について、自身のアプリをAppleに模倣されたと批判しています。

FlickTypeがQuickPathに

コスタ・エレフセリウー(Kosta Eleftheriou)氏は、Apple Watch向けの人気キーボード「FlickType」のApple Store掲載を妨害されてきたとし、Appleを相手取り1年に渡って訴訟を起こしてきました。
 
「FlickType」は小さい画面上でも予測変換を備えたQWERTYキーボードが使えるため、鳴り物入りで2019年に登場したものの、Apple Watch上のキーボードを制限するガイドラインに違反していた(当時)とし、ストアから掲載を取り消されました。
 
その後何度も改善や再提出、アピールを粘り強く試み、Appleからも買収の話を持ちかけられたこともあったそうですが、交渉が失敗に終わると「度重なる不当な拒絶」を受けてきたそうです。
 
ところが先日、Appleが新作発表会で披露したApple Watch Series 7では、「QuickPath」キーボードなる新機能が導入されていました。この機能は小型ディスプレイ上でQWERTYキーボードを表示、ユーア−が指をスライドさせて入力すると、デバイス上の機械学習を活用して後続の単語を予測してくれるというものです。
 
エレセリフウー氏にとっては、散々拒絶されてきたFlickTypeが、QuickPathでAppleに「乗っ取られた(Sherlocked)」ようにしか見えませんでした。

Appleは同アプリを尊重していたと反論

Appleはエレセリフウー氏の主張に対し、アプリを最初に拒否したことは認めましたが、その後アクセシビリティ機能の説明を含む再提出を受け、かなり早い段階でApp Storeへアップデート版の投入を許可していたと反論しています(エレセリフウー氏は再提出とアピールに1年を要したと反論)。また、Apple Watch Series 4以降では画面が大きくなったことを受けてガイドラインを改訂、FlickTypeを2020年の有料アプリのトップに採り上げたとも述べています。
 
ただしQuickPathの登場によって、Appleがこのソフトウェアをなぜ妨害してきたのかも合点がいったとエレセリフウー氏は話します。彼によれば、AppleのチーフキーボードエンジニアがFlickTypeを評価し「Apple Watchの重要な機能になるかも知れない」とし、「Appleはあなたから買収すべきだ」と話したこともあるそうです。
 
両者の言い分を聞く限り、議論は平行線のようにも思えますが、今後の訴訟によって決着を見ることになるのでしょうか。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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