【レビュー】カセットテープをデジタル化してiPhoneで聴けるようにした

    カセットテープ デジタル iPhone

    カセットテープ デジタル iPhone
     
    近年の音楽観賞は、スマートフォンやパソコンなどデバイスを問わず、いつでも高音質で聴き放題であるのが当たり前で、国内外のアーティストの最新曲も発売日にすぐ聴けるようになりました。レコードからカセットテープ、CDからMDへ、そしてiPodといったデジタルオーディオプレーヤー、iPhoneをはじめとするスマートフォン…と、時代とともに再生デバイスも進化してきました。
     
    30代半ばの筆者は学生時代、自宅ではCDコンポでカセットテープやCDを聴き、外ではポータブルCDプレイヤーを持ち歩いていました。そんな筆者にはずっと「何を収録したか覚えていないカセットテープ」があり、もう一度再生したい、あわよくばデジタル化してiPhoneで聴きたいと考えていました。

    数年前から販売されている「カセットテープをデジタル変換」する製品

    実は、カセットテープをデジタル化できる製品は数年前から販売されており、Amazonなどで2,000円台から購入できます。その製品自体がカセットテーププレーヤーで、イヤホンを差すことでカセットテープレコーダーとしても使える製品もあります。パソコンなどとUSB接続することで、デジタルの音楽ファイルに変換できる仕組みです。
     
    CDコンポを手放して十数年、手元にあるいくつかのカセットテープには何が収録されているか記憶にありません。今回はサンワダイレクトのカセットテープMP3変換プレーヤー 400-MEDI002を購入し、カセットテープのデジタル化をしてみました。価格はAmazonで3,480円(税込)でした。
     

    直感的に操作できる「400-MEDI002」、USB接続で給電も可能

    届いた製品は簡易なパッケージで、同梱物は製品本体と説明書、デジタル変換ソフトのCD-ROMとUSBケーブル(USB-A〜USB miniB)のみです。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    製品本体は一般的なポータブルカセットプレーヤーのサイズで、操作ボタンも最小限でわかりやすく、直感的に操作できます。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    横開きで開いてカセットテープを挿入します。単3電池2本をセットするか、パソコンとUSB接続して給電します。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     

    付属ソフトでリアルタイム録音してデジタル化

    付属ソフトをパソコンにインストールします。400-MEDI002は2013年発売で付属ソフトも当時のものです。
     
    ソフトのメイン画面です。USB接続した製品から音が流れると上部に波形が表示され、中央左の赤丸ボタンで録音を開始します。倍速機能はなく、デジタル音楽ファイルへの変換はリアルタイムに再生する方式です。またソフト側から製品本体の操作もできないので、再生や停止は製品本体を直接操作します。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    設定項目は少ないものの、最低限の録音設定ができます。録音形式はMP3のほか、WMA、WAVにも対応しています。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    複数の楽曲を収録しているカセットテープの場合、1曲ごとにデジタル音楽ファイルに変換したいところですが、付属ソフトの機能で分割方法が指定できます。手動分割のほか、指定時間ごとの分割、無音区間のタイミングでの分割が可能です。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    さっそく手持ちのカセットテープをセットし、再生してみました。当然ながら音質はカセットテープそのままです。赤丸ボタンで録音を開始すると、「ファイル番号—トラックNoー日付」形式でファイルが保存されます。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     

    iCloudミュージックライブラリに追加するとiPhoneなどでも視聴可能に

    これをiPhoneで聴けるようにするには、パソコン向けソフト「iTunes」を使って、iCloudミュージックライブラリに登録する必要があります。iTunesを起動し、メニューのファイルから「ファイルをライブラリに追加」を選択します。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    作成した音楽ファイルをライブラリに追加したら、ミュージックライブラリが同期完了するのを待ちます。その間にiTunes内で楽曲情報を登録すると良いでしょう。
     
    同期完了後、iPhoneのミュージックライブラリに曲が追加されました。筆者が取り込んだのは個人で制作した曲で、曲名を失念してしまったのでそのまま「カセットテープから取り込んだ曲」としました。
     

    カセットテープ デジタル iPhone カセットテープ デジタル iPhone

     
    曲名部分が灰色のときは、まだライブラリに楽曲ファイルがアップロードされていない状態なので、再生しようとするとライブラリを同期するようメッセージが表示されます。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     
    同期が完了して視聴できる状態になると、曲名が黒色になります。
     
    カセットテープ デジタル iPhone
     

    眠っているカセットテープをスマホで聴きたい方におすすめ

    上記のようにひと手間かかりますが、カセットテープのデジタル化はリアルタイムに録音するアナログな方法で、カセットテープに色んな曲を録音して聴いていた当時を思い出し、懐かしい気持ちになりました。
     
    作成した音楽ファイルをiCloudミュージックライブラリに登録しておくと、同じApple IDでログインしていればiPhoneだけでなくiPadなどでも視聴できます。眠っているカセットテープを今使っているスマホで聴けるようにしたい方、おすすめです。
     
     
    (asm)

    この記事がお役に立ったらシェアお願いします

    この記事を書いた人

    前職は新聞社の校閲記者。経験を活かし2013年からライター、2016年から編集記者として活動中。iPhone歴は3GS→5s→6s Plus→X→11 Pro Max→12 Pro→14 Pro。

    特集

    [PR]オフィシャルサイト

    目次