ソフトバンク、楽天モバイルに対する訴訟を提起〜1,000億円の損害賠償請求権を主張

    ソフトバンク 楽天モバイル

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    ソフトバンクは5月6日、楽天モバイル元社員がソフトバンクから楽天モバイルに転職時に技術情報を盗み出していた一件に関し、楽天モバイルおよび同社員を相手取り、約1,000億円の損害賠償などを求め訴訟を提起しました。

    ソフトバンク退職当日にデータを盗み翌日に楽天へ入社

    楽天モバイル元社員は、2019年12月31日にソフトバンクを退職する当日、私有パソコンを使って社外から同社のサーバーに接続し、営業上の秘密にあたる情報を持ち出したうえ、その翌日となる2020年1月1日に楽天モバイルに入社しています。
     
    同社員は2021年1月12日に不正競争防止法違反の容疑で逮捕され、同年2月2日に同法違反の容疑で起訴されています。

     
    ソフトバンクは今回の訴訟提起に先立ち、2020年11月27日付けで東京地方裁判所に対し、楽天モバイルに対する証拠保全申立てを行い、同年12月10日付で同社に対する楽天モバイル元社員が当社から持ち出した営業秘密の利用停止などを求める仮処分命令申立てを行っています。
     
    また同社は裁判所に対して、2021年1月15日付で、楽天モバイル元社員の資産を対象として仮差押命令申立てを行い、同年2月8日付で、同人に対する同人が当社から持ち出した営業秘密の利用停止などを求める仮処分命令申立てを行っています。

    楽天モバイルは電子ファイルは破棄したと主張

    ソフトバンクは、同社が営業秘密として証拠保全を求めていた電子ファイルが、楽天モバイルが業務上利用するサーバー内に保存され、かつ、他の楽天モバイル社員に対して開示されていた事実を確認していると主張。一方楽天モバイルは、これらの電子ファイルについて裁判所および当社に提出後、全て廃棄したと主張しています。
     
    ソフトバンクはこの楽天モバイルの説明を不服とし、今回の訴訟提起に至った模様です。
     
    ソフトバンクは楽天モバイルが不正に入手した情報により不当な利益を得、また基地局などを建設しているとして、楽天モバイルおよび楽天モバイル元社員に損害賠償を請求するとともに、楽天モバイルの不正競争により建設された基地局の使用差止請求および廃棄請求、楽天モバイル元社員が持ち出した電子ファイル等の使用・開示差止請求および廃棄請求を行うとしています。

     
     
    Source:ソフトバンク
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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