【コラム】MagSafeとカード類の適切な扱い方〜磁気カードは要注意

コラム レザーウォレット

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iPhone12シリーズの登場以来、MagSafeに対応した製品が続々と発表・発売されています。その中でも人気なのが、ウォレットタイプのアクセサリーです。クレジットカードなどを持ち運べるため重宝しますが、iPhone12にはMagSafeという強力な磁石が内蔵されているため、注意が必要です。
 
そこで今回は、MagSafe対応のカードケースを使うときの注意点をまとめました。

カードにはさまざまな種類がある

一口にカードケースに収納するカードといってもたくさんの種類が存在します。今回は、以下の分類で検証していきます。
 

  1. 【IC・磁気搭載】
    • ICチップ「あり」
    • 磁気ストライプ「あり」

     

  2. 【ICのみ搭載】
    • ICチップ「あり」
    • 磁気ストライプ「なし」

     

  3. 【磁気のみ搭載】
    • ICチップ「なし」
    • 磁気ストライプ「あり」

     

  4. 【IC・磁気なし】
    • ICチップ「なし」
    • 磁気ストライプ「なし」

 
まず、1番の【IC・磁気搭載】カードは、クレジットカードマイナンバーカードなどが該当するでしょう。古いクレジットカードの場合は、ICチップが搭載されていないこともありますが、ICチップ搭載の義務化に伴い、カード更新時にチップ付のものに切り替わるでしょう。
 
次に2番の【ICだけ搭載】カードはいわゆる非接触型のカード、身近なところでは、SuicaWAON楽天Edyなどがあります。チップはカード表面に剥き出しではありませんが、カードに内蔵されています。
 
3番の【磁気だけ搭載】カードは、プリペイドカード古いキャッシュカードに多いタイプです。全てのものがこれに該当するわけではありませんが、国際ブランド(‪Visa‬やmaster)といったクレジットカードと同等に使えるものでも、プリペイドカードの場合はICチップが搭載されていない場合もあります。
 
最後に4番の【IC・磁気なし】カードは、ただのプラスチックの板や紙であることが多い、診療所の診察券お店のポイント台紙などが該当するでしょうか。

 

ICチップ あり 磁気
ストライプ
あり ・クレジットカード
・マイナンバーカード など
なし ・Suica
・WAON
・楽天Edy など
なし 磁気
ストライプ
あり ・プリペイドカード
・古いキャッシュカード など
なし ・診療所の診察券
・お店のポイント台紙 など

 

クレジットカードはICチップ取引とは限らない

最後の【IC・磁気なし】のカードは、磁力の影響を全く受けないので今回は考えません。逆に言うと、どんなカードケースに入れても安心ということです。また、【ICのみ搭載】するカードも同じく、磁力の影響は受けにくいので、ほとんど心配する必要はないでしょう。
 
注意すべきは、磁気ストライプが搭載されているカードです。最近では、クレジットカードの磁気ストライプは磁力に強いものが搭載されているという話もあり、実際のところ、簡単には磁気データは破損しませんが、それでも強力な磁力に長時間当てていると使えなくなってしまいます。
 
最近はクレジットカードに搭載されたICチップを使うから、磁気ストライプ(の内部データ)が壊れても、別に構わないという人もいるかもしれませんが、これがそうとも限らないのです。
 
例えば、駐車場の事前精算機などでは、未だに磁気ストライプから情報を得て精算をしていることがあります。そのため、クレジットカードを利用する限りは、磁気ストライプも安全に保つ必要があります
 

実は磁気が搭載されている隠れ磁気ストライプもある

また、磁気ストライプといえば、「黒い帯」を思い浮かべる人が多いと思いますが、最近ではカードのデザインを損なわないように一見、磁気ストライプが搭載されていないように見えるカードもあります。自分で判断がつかない場合は、発行元に確認することをお勧めします。

有名なMagSafe対応カードケースは2つ

ここで、有名なMagSafe対応カードケースについて検証していきます。1つは、Apple純正の「MagSafe対応iPhoneレザーウォレット」、そしてもうひとつは「MOFT Snap-on Stand & Wallet for iPhone 12 Series」です。
 

Appleの場合

Appleのレザーウォレットは商品ページに以下のような記載があります。
 

最大3枚のカードに対応し、シールド機能があるので、クレジットカードを入れても安心です。

 
このシールド機能が、クレジットカードをMagSafeの磁力から守ってくれます。しかし、1点注意しなくてはなりません。レザーウォレットの説明書の図が以下のようになっているのです。
 
つまり、磁気ストライプのある面を表面にして収納するように指示されているのです。これを守らずに、磁気ストライプのデータが壊れてしまうケースも報告されています。説明書にはしっかりと目を通しましょう。
 

 

MOFTの場合

MOFTの場合は、商品ページにしっかりと以下のような記載があります。
 

6. Will the magnet affect the credit cards?
 
It won’t affect chip cards like credit cards, but there’s a chance that magnetic strip cards like ID cards may be affected. Strong magnetic environment will have an impact on the magnetic strip cards. Although the magnet of the stand&wallet is not strong, it could cause interference to magnetic strip cards.

 
つまり、はっきりと、ICチップには影響しないが、磁気ストライプカードに影響する可能性に言及しているのです。「MOFT Snap-on Stand & Wallet for iPhone 12 Series」は発売直後から今に至るまで話題の製品となっていますが、公式でこのように謳っている以上、磁気ストライプが搭載されたカードの収納は避けた方がよさそうです。

どのカードを持ち歩くかで変わる選択肢

今回、カードの種類を4つに分類してみましたが、MagSafe対応カードケースを使う場合は、それぞれの性質を見極める必要があります。先述のように【IC・磁気なし】のカードはどんなカードケースに収納しても構いませんが、磁気ストライプが搭載されているカードは「MOFT Snap-on Stand & Wallet for iPhone 12 Series」には不向きといえるでしょう。
 
逆の発想をすれば、MOFTのケースをどうしても使いたければ、なんのカードを持ち歩くかを吟味する必要があります。一方で、【ICのみ搭載】のカードは、あまり気にすることなく製品を選ぶことができます。
 
 
これを機会に、自分が最低限持ち歩くべきカードはなんなのかを吟味してみるのも面白いかもしれません。

 
 
Source:Apple, MOFT
Photo:「MagSafe対応iPhoneレザーウォレット」説明書
(藤田尚眞)

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