Apple Watchでの血圧測定に関する特許取得〜カフを使わずセンサーのみで測定

    Apple Watch hallo heart

    Apple Watch hallo heart
     
    Appleが2021年1月5日、米国特許商標庁(USPTO)にて、カフ(血圧測定時に装着する空気袋)を使用せず、Apple Watch単体で血圧測定を実現し得る特許を取得しました。

    Apple Watchで血圧測定する新たな特許

    Apple Watch BPM_1
     
    Appleが今回取得した特許、「血圧測定時のエラーを修正するためのデバイスとシステム」には、Apple Watchと、超音波トランスデューサー、圧力センサー、アクチュエーターを搭載したバンドを用いて血圧を算出する際の、エラーを修正する仕組みが記載されています。
     
    Apple Watch BPM_2
     
    上記図表11には、Apple Watchバンドを用いて手首の周囲長を算出するための構成が描かれています。
     
    上記図表12が図示しているのは、動脈(1201)と、その体表からの深さを測定するための超音波トランスデューサー(1210)です。超音波トランスデューサーは、Apple Watchバンド(1202)に搭載されています。
     
    本特許に記載されている血圧測定方法のおおよその仕組みは、図表14に描かれているアクチュエーター(1406)を用いて血圧測定中の手首の動きを監視し補正係数を決定、圧力センサー(1408)により動脈(1407)圧の変化を検出し、補正係数を用いて平均動脈圧を算出しようとするものです。
     
    Apple Watchに搭載できるセンサー類のサイズや個数には限りがあること、動脈と体表との間には骨や腱などが位置する場合もあること、測定中に手首が動いてしまうことも想定されることから、圧力センサーで測定した動脈圧に含まれる余分な要素や、エラーを修正することが重要になるようです。

    ウェアラブルデバイスでの血圧測定に関して複数の特許を取得済み

    Appleは、今回特許取得した方法以外にも、カフを使わない血圧測定に関する特許、「生体電気信号を用いた脈波の到達時間(PTT:Pulse Transmit Time)による血圧測定」を取得済みです。
     
    また、上腕をワイヤレス・カフで圧迫して拡張期と収縮期の血圧を測定する一般的な血圧測定方法(オシロメトリック法)を備えたウェアラブル血圧計に関する特許も取得済みです。
     
    Appleは、血圧測定に関する特許だけでも複数取得していますが、これらはあくまでも研究成果やアイデアであるため、実製品として登場するかは不明です。
     
     
    Source:USPTO via Patently Apple
    Photo:Hello Heart
    (FT729)

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    この記事を書いた人

    ZAURUS PI-6000以降、PDA、PC、Apple製品を多数使用するガジェット愛好家。iPhone Maniaでは2020年2月より、リーク情報、最新のApple製品情報、秋葉原情報を配信。Palm Treo 750vを米国で使用して以降、各種スマホ愛用中

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