iPhone12 Pro MaxのカメラをDxOMarkが評価、AFに史上最高得点
スマートフォンカメラの評価で知られるDxOMarkが、iPhone12 Pro Maxのカメラ性能を評価した結果を公開しました。LiDARスキャナの効果で高速で正確なオートフォーカス(AF)、暗い場所での撮影能力などが高く評価されています。
オートフォーカスのスコアは史上最高
DxOMarkは、iPhone12 Pro Maxのカメラ性能を、2020年10月に改訂した最新の評価基準により、3,000枚以上の静止画、2.5時間以上の動画を撮影して評価しています。
「写真」のスコアは138で、全体的に高いスコアを獲得しています。特に「オートフォーカス」の109というスコアは、DxOMarkのテスト史上最高得点です。
Appleはナイトモードでのポートレート撮影性能をアピールしていますが、DxOMarkの「夜間」部門の評価基準にポートレート撮影評価がないため、評価には反映されていません。
「ズーム」のスコアは68で、高倍率ズームを売りにするHuaweiやXiaomiのフラッグシップモデルと比べると見劣りします。
「ビデオ」のスコアは113で、静止画と同様の高速で正確なオートフォーカスや、Dolby Vision 8.4での撮影などが高く評価されています。
iPhone12 Pro Maxの総合評価は130でした。
iPhone12 Pro Maxは総合4位、5位にiPhone12 Pro
iPhone12 Pro Maxの総合得点130は、iPhoneシリーズでは最高得点ですが、スマートフォンカメラのランキングでは総合4位です。
なお、5位にはiPhone12 Proが、11位にはiPhone11 Pro Maxがランクインしています。
他モデルとの比較やDolby Vision動画をご紹介
DxOMarkが公開したテスト画像や動画の一部をご紹介します。
1. 逆光の室内
逆光の室内で、距離の異なる人物を撮影した写真で、iPhone12 Pro Max(左)は人物の顔を明るく写しているものの、背景の空が白飛びしています。
iPhone11 Pro Max(中央)では、背景が白飛びし、人物の顔はやや露出不足です。
Huawei P40 Pro(右)は、両方の人物の顔と青空がともに自然な露出で写っています。
2. 薄暗い室内での撮影
iPhone12 Pro Maxが強みを発揮したのは薄暗い状況での撮影でした。
iPhone12 Pro Max(左)は、人物の顔が若干露出不足ですが、背景の白い壁、手前のグラスともに自然に撮れています。
iPhone11 Pro Max(中央)は、特に人物の顔で露出不足がやや目立ちます。
Huawei P40 Pro(右)は、全体的に露出不足で、とくに人物の顔はかなり暗く写ってしまっています。
3. 晴れた屋外での人物撮影
iPhone12 Pro Max(左)は、後ろにいる人物の顔を拡大すると、しっかりと焦点が合っており、オートフォーカスが正確に動作していることがわかります。
Huawei P40 Pro(中央)は、拡大すると焦点がやや甘いのが見てとれます。
Samsung Galaxy Note20 Ultra 5G(右)も、人物の顔に焦点が合っていないのがわかります。
4. 夜の風景撮影(フラッシュなし)
iPhone12 Pro Max(左)は、水面に映る光や空が明るく撮れているほか、拡大すると細部までしっかり撮影できています。
Samsung Galaxy Note20 Ultra 5Gは、露出不足で、ノイズも目立ちます。
Huawei P40 Proは細部の描写はきれいでノイズも少ないものの、やや露出不足で暗く写っています。
5. 動画はDolby Visionで公開
DxOMarkは、iPhone12 Pro Maxの動画をHDRビデオ(Dolby Vision 8.4)で撮影し、YouTubeに公開しています。
iPhone X、iPhone8/8 Plus以降のiPhoneや、AppleのXDR Pro Displayなどで再生すると、HDRビデオを再生できます。
DxOMarkのWebサイトでは、オリジナルサイズの写真を閲覧可能です。
Source:DxOMark
(hato)