Apple CarでMagSafeに似たマグネット充電を採用?独自の充電スタンドも
Appleが自動運転車として開発しているApple Carに、先日のイベントで発表されたMagSafeのような充電システムの採用を検討しているようです。
マグネットを使って素早く充電
MagSafeはiPhone12シリーズと同タイミングで発表された、Appleの新たなワイヤレス充電システムで、マグネット(磁石)を使ってパッドと端末を接続して充電を行います(厳密に言えば今回のMagSafeは“2代目”で、初代はMacBookシリーズの充電ポートに使われていました)。
MagSafeはマグネット同士が磁力でくっ付く特性を利用し、iPhoneを始めとしたデバイスをワイヤレス充電パッド上の的確な場所に置けることが最大の特長です。従来の充電パッドでは、デバイス側に内蔵されたコイルの位置が正しくないと適切な充電ができませんでした。
全米特許商標庁(USPTO)が新たに公開した特許によると、AppleはこのMagSafeと同じ技術をApple Carでも採用できないかと考えているようです。特許タイトルは「パッシブアライメント実装メカニズムによる充電ステーション」で、運転者が充電スタンドのマグネットを通して素早く的確にApple Carに充電できる仕組みが考案されています。
自動車側に搭載されたソケットに、充電スタンド側のプラグが差し込まれます。プラグの高さや位置は充電ソケットに合わせて自動で上下左右に調整されます。またスムーズに充電できるよう、ソケット側はプラグを差し込みやすい漏斗(じょうご)のような形状が想定されているようです。ソケットとプラグはマグネットで固定されます。
充電スタンドも開発?
現在、電気自動車の充電スタンドはガソリンスタンドと同じように、運転者自身がノズルを充電口に差し込むスタイルが一般的です。しかし将来的にMagSafeのような仕組みが実装すれば、Apple Carの充電効率は大幅に上がるでしょう。
一つ気になるのは、この特許が実現した場合、AppleはApple Carだけでなく充電スタンドも展開していくことになります。となれば、これまでの数々のAppleの技術同様、このApple Car版MagSafeも“独自規格”ですが、それだけのインフラを国内外で整備する覚悟なのでしょうか。必ずしも特許が製品化するとは限りませんが、今のAppleの規模ならやりかねません。
Source:USPTO(1),(2) via AppleInsider
(kihachi)