中国BOE、iPhone12のOLEDディスプレイを供給開始〜DigiTimes報道


 
Apple製品のLCDや、Apple WatchのOLEDディスプレイの生産を行っている中国BOEが、6.1インチiPhone12の有機EL(OLED)ディスプレイの供給を近く開始する、と台湾DigiTimesが報じています。

LGのOLEDディスプレイ生産技術はいまひとつ?

2017年のiPhone XでiPhoneにOLEDディスプレイが導入された当時、Samsungが唯一のOLEDディスプレイサプライヤーとなっていました。Appleの厳しい品質基準を満たし、十分な生産量を供給できたのがSamsungのみだったためです。
 
その後、AppleはOLEDディスプレイサプライヤーの多様化を図るため、同じく韓国のLGを2番目のサプライヤーとすべく、同社に巨額の投資を行いました。しかしながら、技術的な不具合により、LG DisplayはiPhoneディスプレイ専用の生産施設の1つの停止を迫られるなど、先行きが不透明な状態が続いているようです。

今年は比較的少量の供給から開始か

そんな中、以前からAppleにOLEDディスプレイ供給を売り込んでいた中国BOEに白羽の矢が立った模様です。
 
以前韓国のアナリストは、2020年ないし2021年には中国製のOLEDディスプレイがiPhoneに採用され、2021年までにLGよりも多くのディスプレイパネルを供給するとの見方を示していましたが、今回BOEが6.1インチのiPhone12のディスプレイ供給契約を取り付けた、とDigiTimesが伝えています。
 
DigiTimesが業界関係者から入手した情報によれば、BOEは最初は比較的少量のOLEDディスプレイ供給から始め、2021年にはディスプレイの出荷量を徐々に増加させていくとのことです。

BOEはHuaweiのハイエンド機にOLEDディスプレイを供給開始

7月のWiredの報道では、BOE製のOLEDディスプレイはHuaweiのハイエンドモデルに今年始めから採用され始めており、今年のフラッグシップ機Mate 40にも供給される見通しであるとのことです。
 
BOEのフレキシブルOLEDディスプレイは、折りたたみデバイスMate Xにも使用されており、Samsungの折りたたみスマホのパネルよりも信頼性が高いとされていることもあり、BOEはすでに十分な品質のOLEDディスプレイが供給可能と推測できます。
 
 
Source:DigiTimes via 9to5Mac
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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