FacebookのザッカーバーグCEO、政府にAppleの精査を要求していた


 
Facebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、米政府が自分たちよりもAppleを“甘やかしている”と感じているようです。TikTokとAppleに対してより厳しい調査を行うよう、ザッカーバーグ氏が政府関係者に訴えていたことが分かりました。

TikTokとAppleを名指し?

Facebookの創業者にして最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏は、米下院の公聴会で「ライバルは沢山いる。一つ挙げるのは難しい」と回答し、具体的な企業名を出すことを拒否しました。しかし実際のところは、少なくともAppleを明確なライバルと位置づけていることは間違いないようです。
 
Wall Street Journalの取材によって、ザッカーバーグ氏と政府関係者との間でやり取りされた会話が明らかになり、同氏がTikTokとAppleについてさらなる調査を政府に対して要求していることが明らかになりました。
 
TikTokは目下、米トランプ政権によってダウンロード禁止措置令が実施されようとしていますが、Appleについてもザッカーバーグ氏は「多くのアメリカ人が使用している割には」精査が足りないと主張、自分たちのようなソーシャルネットワークサービス(SNS)と同じような監視が行われるべきだと述べたそうです。

FacebookにとってAppleは悩みの種

Wall Street Journalに対し、Facebookのスポークスマンは「政権に対してTikTokを禁止するよう仄めかした事実はない」と主張、報道を一部否定しています。
 
とはいえ、広告ビジネスが利益の主体であるFacebookにとってAppleが目の上のたんこぶであることは周知の事実でしょう。iOS14では、ユーザープライバシー強化の一環としてターゲティング広告の制限がユーザーの判断でできるようになります。ユーザーがアプリのトラッキングを拒否すれば、閲覧しているWebサイトや位置情報などを取得することができなくなるため、広告を展開する企業にとっては大打撃です。
 
そのため、これまでにもFacebookのデヴィッド・フィッシャー最高収益責任者(CRO)が「(Appleから)攻撃を受けている」、デヴィッド・ウェーナー最高財務責任者(CFO)も「広告を使って拡大を図ろうとするアプリ開発者などにとって、より厳しい状況が待ち受けるだろう」と、iOS14の新機能に対して危機感を表明してきました。
 
 
Source:WSJ via AppleInsider,Huffpost
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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