英政府、運転中のスマホ使用を新たに規制〜“ながら運転”できる抜け穴対策

face id iphone x

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イギリスでは現在、運転中にスマートフォンを利用することは法律で禁止されているにもかかわらず、一定の状況では使用できてしまう“抜け穴”が存在しています。この問題に対処するため、新たに法律が改正されました。

コミュニケーションでなければOK?

イギリス政府は運転中におけるスマートフォンを始めとしたモバイル端末の使用に関する法律を改正しました。これは動画撮影などの目的があれば、運転中でもiPhoneを始めとしたスマートフォンを使える“抜け穴”対策です。
 
日本同様、現在世界中で多くの国が、事故防止の観点から走行中のスマートフォン使用を禁じる法律を設けています。例えば日本では、運転中にスマートフォンの画面を注視(2秒以上とされています)する“ながら運転”が問題視されており、違反した場合は普通自動車で18,000円の罰則金が適用されます。
 
ところがイギリスの場合は、法律に“ながら運転”を認めるような解釈余地が存在しました。法律上問題となるのは、あくまでも「双方向コミュニケーションを行う」デバイスの使用であり、電話やメッセージのやり取りが念頭に置かれていたのです。したがって動画撮影やゲームなど、双方向コミュニケーションを行わない使用においては、法律に抵触していないと主張することも可能でした。

気づけば法律が時代遅れに

実際、ロンドン北部で自動車事故を撮影していたとして2019年に有罪となった男性が、カメラを使っていただけなので法律に抵触しないとして上訴に成功しています。そのため高等裁判所は、制定から16年が経ったこの法律が現状を反映していないとし、見直しと改善を強く求めていました。16年前は今のようなスマートフォンも存在していません。
 
新たな法律の下では、運転者は相変わらずスマートフォンを利用することも可能ですが、Bluetoothやホルスターに固定するなどのハンズフリーでの使用に限られます。また、例えばドライブスルー型のレストランでiPhoneを使用してApple Payなどで支払いを行う際などは、例外的に使用が認められると考えられています。施行は2021年からとなります。
 
なおAppleは2008年に、GPSで移動速度を測定し、スマートフォンの利用者が運転者である場合では機能を一部停止する“ロックアウト”特許を取得しています。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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