iPhone12シリーズの量産台数、年内目標に届かない見込み〜品薄警戒される
発売日に間に合わせるべくiPhone12シリーズの量産が急ピッチで進められていますが、Appleが当初目標としていた生産台数に届かないとの観測が浮上しています。
新型コロナで生産や開発遅れる
Appleは10月13日(現地時間)に開催するイベントでiPhone12シリーズを発表する予定です。
予約開始日は10月16日、発売日は10月23日だと考えられており、それまでに十分な台数を確保するべく、現在サプライヤーは大忙しです。とりわけiPhoneの組み立てを請け負うFoxconnとPegatronは、10月1日より始まった大型休暇(中秋節:中華圏のゴールデンウィーク)も返上で量産に当たっていたとされています。
人権団体やAppleからの監視も厳しいため、Foxconnは声明で「休暇期間の残業と出勤志願はすべて自発的で、完全に法律や規定に則っている」と強調しています(Pegatronは声明なし)が、例年なら大型休暇前に発表されるはずだったiPhoneが、今年は10月にずれ込んだとあっては、急ピッチの量産も致し方ないでしょう。
10月にずれ込んだ理由は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって生産や開発が遅れたことだと考えられています。Apple本社のある米国から担当者が中国へ渡航することも難しいのを思えば、遅延が1カ月で済んだのはむしろ朗報でしょう。Appleとしても、年末商戦には何としてでも間に合わせたかったに違いありません。
品薄になる可能性も
ただし、iPhone12シリーズの量産はAppleが当初目標としていた台数には届かない見込みです。
量産は9月から始まり、10月初旬から本格的な大量生産に着手したと言われています。そのため、iPhone12シリーズの年内生産台数は7,300万台〜7,400万台ほどとなる見通しで、Appleが目標としていた8,000万台を下回ると考えられています。
したがって、価格の相対的な安さから人気が予想されている5.4インチのiPhone12 miniや6.1インチのiPhone12は、予約や発売後に品薄となる可能性もあります。
Source:経済日報,Nikkei Asian Review
Photo:Twitter-appleidesigner
(kihachi)