お賽銭もキャッシュレスの時代 東本願寺が京都市内の本山寺院で初めてQRコード決済導入

QRコード決済

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京都市下京区にある東本願寺は10月12日より、御影堂や阿弥陀堂を訪れた参拝者が納める賽銭にQRコード決済を導入しました。京都新聞によると、京都市内にある主な本山寺院で賽銭に電子決済を導入するのは今回が初めてとのことです。

QRコードを読み取り、金額を入力して支払う

東本願寺は10月12日より、真宗本廟と大谷祖廟において、賽銭の支払い方法としてQRコード決済サービスの「J-CoinPay」と「UnionPay」を導入しました。
 
東本願寺のQRコード決済
 
利用者はパネルに記載されたQRコードをスマートフォンなどで読み取り、金額を入力することで賽銭の支払いができます。これまで通り、現金での支払いも可能です。
 
また、10月下旬からは各窓口で取り扱っている読経志、納骨志、出版物冥加金などの支払いには、現金払いに加えて、クレジットカード決済(VISA・Mastercard)も利用できるようになる予定です。
 
東本願寺によると、電子決済サービスの導入は、既に行っている境内における新型コロナウイルスへの感染予防対策とあわせて、感染症の拡大をきっかけに注目が集まる「新たな生活様式」に基づき、参拝者が安心して参拝できる環境を整えること、利便性を向上することを目的としているそうです。

便利な半面、反発の声も

賽銭のQRコード決済は、現金を持ち歩かない外国人旅行者が気軽に支払いをできたり、泥棒対策になるといったメリットがありますが、その反面、否定的な意見が多いことも事実です。
 
2019年6月には、京都府内の約1千の寺院が加盟する「京都仏教会」が、宗教活動のキャッシュレス化は「不適切で受け入れない」とする声明文を発表しています。
 
同会はその理由として、キャッシュレス化にすることで参拝者や信者の行動・個人情報が第3者に把握されるリスクがあること、手数料の発生によりこれまで「宗教行為」とみなされていたものが「収益事業」とされ、課税される可能性が出ることなどを挙げています。
 
 
Source:東本願寺 via 京都新聞,SankeiBiz
Photo:Photo AC-photoB
(kotobaya)

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この記事を書いた人

2016年より専業Webライターとして活動。iPhone使用歴は11年以上。iPad、MacBook Pro、Apple Watch、AirPods Pro、AirTagなどApple製品を愛用。

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