Apple TV+、海賊版撲滅団体ACEに参画〜NetflixやAmazonも加盟

Apple TV+ スティーブン・スピルバーグ監督

Apple TV+ スティーブン・スピルバーグ監督
 
映画協会やストリーミング配信企業が中心となって作り上げた、デジタルコンテンツの違法配信に対処していくコンソーシアムであるAlliance for Creativity and Entertainment(ACE:創造性とエンターテインメントのための団体)に、AppleのApple TV+事業部門が新たに加盟しました。

80%が違法ストリーミング配信

ACEは2017年にアメリカ映画協会やBBC、Amazon、Netflix、Disneyといった企業が共同で作り上げた、国内外の海賊版対策を目的とした団体です。主に動画の正規流通や、海賊版動画のオンライン配信の撲滅を目指しています。
 
日本を含む多くの先進国ではスマートフォンや動画ストリーミング配信ビジネスの台頭に伴い、P2PやTorrentといった違法ダウンロードツールの存在感も薄れましたが、中国を始めとして知的財産権の整備が遅れる一部の国では、未だに海賊版の違法配信が収まる気配はありません。先日もロシアのApp Storeで楽曲の違法配信アプリが野放しになっているとして、音楽団体がAppleに対して訴訟を起こしたばかりです。
 
とりわけ違法ストリーミング配信は、ACEの調べによると海賊版の80%を占めており、総額年間710億ドル(約7兆5,240億円)相当が損失として各企業にのしかかっているそうです。そうした事実を思えば、市場シェアだけでなく権利問題の面でも、Appleが配信ストリーミング企業としての仲間入りを果たしたことは朗報と言えるでしょう。

Apple TV+はNetflixと同様の対策

もちろん、Appleはこれまで何も対策を講じて来なかったわけではありません。
 
ACEに参画する前から、Apple TV+ではiOS製品でスクリーンショットを撮ろうとすると画面が真っ暗になる仕様が実装されています。このシステムはNetflixも採用しており、将来的には配信ストリーミング業界のスタンダードとなっていくことが期待されています。
 
 
Source:ACE,MacRumors,日本国際映画著作権協会
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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