「Apple PayのPASMO」を紹介バス利用者向けサービスも充実

2020年10月6日2020年10月7日

2020年10月6日午前、予告どおり、「Apple PayのPASMO」がサービスを開始しました。名称は、Android版で用いられている「モバイルPASMO」ではなく、「Apple PayのPASMO」となっています。

Apple PayのPASMOを利用するには

まず、Apple PayのPASMOを利用するには、対応端末として、iOS14がインストールされたiPhone8以降、またはwatchOS7がインストールされたApple Watch Series 3以降が必要です。「Apple PayのSuica」同様、iPhoneだけでなく、Apple Watchでも利用することができます。

Apple PayのPASMOを発行するには、大きくわけて2通りの方法があります。iOSの標準アプリである「Wallet」アプリから発行する方法と「PASMO」アプリから発行する方法です。既にPASMOの定期券などPASMOカードが手元にある場合は、iPhoneやApple Watchに定期券情報や残額などをそのまま移行することもできます。

さまざまな事業者の定期券を発行可能

Suicaが東日本旅客鉄道（JR東日本）1社の単独サービス（正確にはりんかいSuicaやモノレールSuicaなども存在）であるのに対して、PASMOは関東地方の鉄道・バス事業者の集合体によるサービスです。そのため、以下の（乗車駅となる）鉄道事業者及びバス事業者の定期券を購入することが可能です。乗車駅がApple PayのPASMOの定期券発売事業者であれば、途中経路・降車駅がApple PayのPASMOの定期券非発売事業者（Suica事業者を含む）でも連絡定期券の購入ができます。

（乗車駅となる）鉄道事業者

小田急電鉄
京王電鉄
京成電鉄
京浜急行電鉄
埼玉高速鉄道
相模鉄道
首都圏新都市鉄道
新京成電鉄
西武電鉄
千葉都市モノレール
東急電鉄
東京メトロ
東京都交通局
東武鉄道
北総鉄道
ゆりかもめ
横浜高速鉄道
横浜市交通局
横浜シーサイドライン

合計19社局

バス事業者

江ノ電バス
小田急バス
川崎市交通局
川崎鶴見臨港バス
関東バス
京王バス
京成バス・京成タウンバス
西武バス
相鉄バス
立川バス
東急バス
東京都交通局
東洋バス・千葉シーサイドバス
西東京バス
日立自動車交通
横浜市交通局

合計16社局

「Apple PayのPASMO」と「PASMOカード」の違い

Apple PayのPASMOはPASMOカードと異なり、スマートフォンであるiPhoneの中にデジタルで発行されるため、さまざまなサービスを利用することができます。例えば、PASMOカードではチャージや定期券の購入の際、所定の場所に赴く必要がありますが、Apple PayのPASMOなら、「Wallet」アプリや「PASMO」アプリ上でチャージや鉄道・バスのPASMO定期券の購入、残額・履歴の確認が可能です。また対応するクレジットカードを持っている場合は、オートチャージの設定をすることもできます。

逆にApple PayのPASMOではできないこともあります。例えば、一部の自動券売機等では現金によるチャージができません。ほかにも、Suicaグリーン券売機でのグリーン券購入やエクスプレス予約のEX-ICカードと重ねての新幹線乗換改札通過が不可となっています（スマートEXは利用可能）。

Suicaにはない、バス利用者に便利なサービス

先述のとおり、PASMOは関東地方の鉄道・バス事業者の集合体によるサービスのため、鉄道のみならずバスに特化したサービスも利用することができます。そのうちのひとつがバスの定期券のアプリ上での発行です。ほかにも、一部事業者で導入されているバス利用特典サービス（いわゆるバス特）のポイントやチケット情報をアプリ上で確認することができます。これもPASMOカードにはない、Apple PayのPASMOの特色といえるでしょう。

Appleが「Apple Pay」について紹介するページでは、さっそくSuicaとならんでPASMOが各所で紹介されており、詳しい利用方法もこちらで確認することができます。