AppleとSamsung、Huaweiが持つスマホ市場シェアを狙う
米中貿易摩擦で中国以外のスマートフォン市場から締め出されつつあるHuaweiが持つシェアを、AppleとSamsungが狙っていると、台湾メディアDigiTimesが伝えています。
米中貿易摩擦でシェアを失いつつあるHuawei
世界スマートフォン市場で大きなシェアを持つHuaweiですが、米中貿易摩擦の影響で、中国以外のスマホ市場、特にハイエンドスマホ市場においてシェアを減らしつつあります。
そこでHuaweiが持つシェアを狙っているのがSamsungとAppleです。この争いは単にApple対Samsungにとどまらず、両社のサプライヤーにも影響を与えることになりそうです。
影響はサプライチェーンにも
Samsungがより大きなシェアの獲得に成功した場合、そのサプライチェーン(ほとんどが韓国を拠点とする企業)は競合する台湾や中国の企業よりも多くの発注を得ることになります。またSamsungのファウンドリ事業も、TSMCとの差を縮めることができます。
一方AppleがHuawei分のシェアをより多く獲得することができれば、TSMCはファウンドリ業界のリーダーとしての地位をさらに確固としたものにするでしょう。同時に台湾および中国のAppleサプライヤーの受注も増えます。
Huaweiの部品備蓄、年内には尽きる見通し
Huaweiは米政府による締め付けの強化に備え、スマホ部品の備蓄を行ってきたものの、2020年末にはその在庫も底をつくため、AppleとSamsungの市場シェア争いは2021年に激化するだろうと、DigiTimesは関係者筋の話を伝えています。
実際SamsungとLGは、Huaweiへのパネル供給を停止する方針を固めています。
WeChat禁止で中国のiPhoneシェアは大幅下落
DigiTimesによれば、Huaweiは現在中国のスマホ市場において40%〜50%と圧倒的なシェアを誇り、それにOppo、Vivo、Xiaomiのその他中国ベンダーが続いています。中国におけるAppleのシェアは約10%、Samsungはわずか1%です。
ただし米企業とWeChatとの取引を禁止する米大統領例が中国のApp Storeにも適用された場合、中国におけるApple iPhoneのシェアは大幅に下落すると予想されています。
Source:DigiTimes
(lunatic)