Appleなどテック企業連合、ネットでの子供の性的搾取・虐待への対策強化を発表
Apple、Google、Amazon、Facebook、Twitterなどのテクノロジー企業18社で組織する企業連合The Technology Coalition(TTC)が、オンライン上での子供への性的搾取や性的虐待への取り組みを強化するとの声明を発表しました。
子供の性的搾取・虐待防止のため新たな取り組み
The Technology Coalition(TTC)は、オンライン上で子供を守ることを目的に、テクノロジー企業18社によって2006年に組織されました。
加盟企業はApple、Adobe、Amazon、Cloudflare、Dropbox、Facebook、Flickr、GoDaddy、Google、Microsoft、PayPal、Roblox、Snap、Twitter、Verizon、VSCO、Wattpad、Yoboの各社です。
TTCは声明で、加盟企業の連携した取り組みにより、ネット上の子供の性的搾取や虐待に関連する画像の検出・報告システム開発など大きな成果を挙げてきた、と結成以来15年間の歴史を評価しています。
インターネット技術の進化、モバイルやビデオストリーミングを含むネットサービスの増加、オンライン上の人口増加(2020年には45億人)といった環境の変化に対応し、さらなる取り組みが必要と考え、新たな取り組み「Project Protect」を開始する、と述べています。
「Project Protect」では、以下の取り組みを行うと発表しています。
- 業界の垣根を超えた戦略的な「5本柱」(技術イノベーション、共同での取り組み、独立した研究、情報と知見の共有、透明性と説明責任)の実行
- 研究・イノベーションのため数百万ドル(数億円)の基金の創設
- 取り組みの進捗をまとめた年次報告書の公開
- 様々な分野の専門家による年次討論会の開催
政府によるバックドア要求への対抗の意味も
TTCによる発表を報じたReutersは、各国政府がテクノロジー企業に対し、犯罪捜査のために暗号化通信の強度を引き下げるよう要求していることへの対抗策としての意味を持つ、と報じています。
ユーザーのプライバシー重視を全面に打ち出しているAppleは、米連邦捜査局(FBI)と対立してもiPhoneのセキュリティにバックドアは設けない姿勢を貫いています。
Source:The Technology Coalition, 9to5Mac, Reuters
(hato)