新型コロナウイルスの影響で携帯電話端末のネット購買率が上昇

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、インターネットでの携帯端末の購買が大幅に増えたと、調査会社Counterpoint Technology Market Researchが報告しています。

COVID-19がスマホ市場に与えた2つの影響とは

Counterpointは、新型コロナウイルス感染症はスマートフォンを含む世界の携帯端末市場に2つの大きな影響を与えたと指摘しています。ひとつは市場のマイナス成長、もうひとつはインターネットでの購買へのシフトです。
 
前者は都市のロックダウンとサプライチェーンの混乱にあり、時間の経過に伴い解決が見込めるため、一時的なものになると予測されますが、後者は長く続く可能性があります。

新型コロナでネット販売が急増

たとえば韓国では、インターネット上での売買は2020年2月に前年同月比25%増と急増し、小売全体の28%を占めました。携帯端末もこの流れに乗り、家電やスマートフォンなど携帯機器のネット販売は前年比で39%も伸びています。
 
新型コロナウイルス以前の携帯端末におけるネット販売のシェアは国によって異なりますが(インドは41%ともっとも高い)、シェアそのものはここ数年安定していました。
 
携帯端末におけるインターネット販売シェアの国別比較 2019年

変わる人々の購買行動

新型コロナウイルス感染症の大流行により人々の購買行動は大きく変化し、2020年に入ってこの数カ月、ネット販売が急増しています。CounterpointのUS online channel trackerによれば、2020年1月から4月の間の携帯電話端末ネット販売の米国におけるシェアは倍以上に増えました。2020年1月から2月にかけて米国で販売された携帯電話端末のうち、16%がインターネット経由でしたが、3月には21%となり、COVID-19の影響が全面的に表れた4月には33%に跳ね上がりました。
 
同様のパターンは中国でも見受けられます。同国での新型コロナウイルス感染症がピークだった2020年2月には、ネット経由の携帯電話端末は過去最高の35%に達しています。中国の一般的なインターネット販売シェアは通年で25%、独身の日前後の11月から年末にかけての Eコマースのお祭り状態でさえ28%であるのを考えると、35%というのがいかに高い水準であるかがわかります。
 
携帯端末販売全体に対するインターネット販売のシェア 中国と米国
 
ただしこれらの数字がどのくらいで高止まりするかは、しばらく様子を見る必要があるとCounterpointは指摘しています。新型コロナウイルス感染症の抑え込みが成功しつつある中国では、4月の携帯電話端末販売はインターネットが29%と前月よりも2%低い数字となりましたが、いまだに年間平均より高い数字を維持しています。

 
 
Source:Counterpoint/PR Times
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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