Western Digital、各HDDの記録方式を公開、WD Red問題が関係?
Western Digitalは現地時間2020年4月20日、自社公式ブログに、「WD Red NASドライブについて」とのタイトルの記事を投稿し、各HDDシリーズの記録方式を公開しました。
WD Red NASドライブについて
Western Digitalは今回投稿した記事で、瓦磁気記録方式(SMR:Shingled Magnetic. Recording)と従来型磁気記録方式(CMR:Conventional Magnetic Recording)を、どのHDDに採用しているかを明らかにしました。
Western Digitalは記事中で、下記のように述べています。
最近、一部のWD Redハードディスクドライブ(HDD)で使用されている記録方式についての議論が交わされています。本件に関し、弊社が誤解を与えていたとしたら、お詫び申し上げます。
SMR方式は瓦磁気記録方式とも説明されるように、隣接した記録トラックに(瓦屋根のように)重ね合わせるようにデータを記録します。それにより記録密度を高めることが出来、1プラッタあたりの記録容量増加に効果的です。
WD REDでのRAID再同期時にエラーが
WD RedハードディスクドライブはNAS用にカスタマイズされており、人気が高い製品です。
BLOCKS & FILESが2020年4月14日に報じた記事によれば、本製品をNASのRAIDアレイに追加しようとしたところエラーが発生したことから、作業を行ったネットワークマネージャーはその原因が磁気記録方式にあるのではと考え、Western DigitalにWD Redハードディスクドライブの磁気記録方式を問い合わせたとのことです。
しかし、Western Digitalのカスタマーサポートセンターからは、「その質問には答えられません」との返答しか得られなかったようだと、BLOCKS & FILESは報じています。
Western Digitalは当初WD RedシリーズにCMR方式を採用していましたが、アナウンスもなく一部の製品をSMR方式に変更していたようです。また、それを秘匿しようとした(ように見える)ことから、同社の姿勢に対して不満の声が上がっていました。現在出荷中のWD Redシリーズのうち、2TB〜6TBモデルは、SMR方式を採用しているようです。
Source:Western Digital. BLOG, BLOCKS & FILES
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