2020年の国内スマホ市場、最悪なら前年比28%減の落ち込み

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新型コロナウイルス(COVID-19)やオリンピック延期などの影響を受け、2020年における日本のスマートフォン市場が、前年比で大きく縮小するとの見通しが立てられています。

他市場に比べて落ち込み著しい

調査企業Canalysが立てた予測によると、日本市場のスマートフォン出荷台数は今年、最良のシナリオでも前年比13%減の2,510万台、最悪のシナリオでは前年比28%減の2,070万台にまで落ち込むそうです。
 
たとえ最良のシナリオだったとしても、2019年の前年比10.9%減に続く大幅な出荷台数減少は避けられそうにありません。
 
Canalysは世界各国の主要市場を比較して、2020年は日本が最もパフォーマンスの低い市場の1つになるだろうと指摘しています。

サポート規制や新型コロナなど影響

日本国内のスマートフォン出荷台数が大きく落ち込む理由について、Canalysはいくつかの理由を挙げています。
 
通信料金と端末代金の明確な分離を大手キャリアに命じた改正電気通信事業法の施行(19年10月)によってキャリアのサポート額が減少したことのほか、新型コロナウイルスによる外出自粛及び景気減退、オリンピック延期に伴う5Gスマートフォン推進の弱まりなど、様々な要因が複合的に絡み合っているようです。

シェア1位はAppleで変わらず

Canalysは、2019年の日本国内スマートフォン市場シェアも発表しています。
 
1位を獲得したのはAppleでシェアは53.3%、以下Sharp(12.8%)、Samsung(8.0%)と続きます。上位メーカーが総じて出荷台数を減らしたなか、Samsungだけは例外的に前年比で12.3%増加しました。
 
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Samsungが好調だった理由は、2万円台の格安スマートフォンであるGalaxy A20が売れたためです。日本向けのGalaxy A20は、2019年第4四半期(10月〜12月)に国内で売り上げた同社端末のうち過半数を占めています。
 
 
Source:Canalys
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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