今後のiPhoneの3つのシナリオ「最良」「標準」「最悪」を米証券会社が予想

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    米証券会社Wedbushが、今後のAppleの新型iPhone発表スケジュールや需要について、3つのシナリオ「最良」「標準」「最悪」を予想、公開しました。

    新規買い替え層は過去42カ月以上買い替えていないユーザーのみ

    Wedbushは新型コロナウイルス(COVID-19)が猛威をふるっていることから、今後18カ月〜24カ月の間に新しいiPhoneを購入するのは、過去42カ月以上買い替えをしていない、既存のiPhoneユーザーに限定されると見ています。
     
    それでも、iPhoneのインストールベース(実際に使われている台数)は世界全体では9億2,500万台であり、そのうち推定で最大3億5,000万台が上記の「買い替えられていない」iPhoneに相当するので、数字だけを見るとそれほど大きな問題とは思えませんが(Wedbushの見積もりでは2019年通年のiPhone売上台数は1億8,500万台)、経済が悪化している現在のこの状況では、到底楽観視はできないでしょう。
     
    Wedbushは今後のiPhoneの動向について、「最良」「標準」「最悪」の3つのシナリオを予想しました。

    iPhoneの動向、3つのシナリオ

    最良のシナリオ

    サプライチェーンの生産能力が4月後半までに正常時レベルに戻る。5G対応iPhoneがこの秋遅れずに発売され、米国・欧州の消費者需要は夏に向けて徐々に正常化、中国の需要は6月〜9月にかけて回復する。
     
    ポイント:需要の低迷は許容範囲であり、主要iPhone(iPhone12)は遅れずに発売され、低コストiPhone(iPhone9)は5月に発売。
     

    標準のシナリオ

    サプライチェーンの生産能力が5月後半までに正常時レベルに戻る。5G対応iPhoneの発売が秋からホリデイシーズンへとずれ込み、米国・欧州の消費者需要は秋に向けて徐々に正常化、中国の需要は6月〜9月にかけてほぼ回復するが、低迷が見られる。
     
    ポイント:iPhoneの「スーパーサイクル」が2021年度へずれ込むことで、それほど大きくはないが若干の需要の落ち込みが生じる。iPhone12の発売はホリデイシーズン、iPhone9の発売は6月となる。
     

    最悪のシナリオ

    サプライチェーンの生産能力が6月に正常時レベルに戻る。5G対応iPhoneの発売は2021年度中盤へとずれ込み、米国・欧州の消費者需要は12月まで正常化せず、中国の需要は全体的には回復するものの、5G対応iPhoneが発売されないため、その分需要は確実に落ち込む。
     
    ポイント:サプライチェーンがフル稼働に戻るのが6月となり、5G対応iPhoneの発売時期はホリデイシーズンを逃し、5G対応iPhoneがなければ中国の需要は低迷する。iPhone9は6月/7月の発売となる。

     
     
    Source:Wedbush via 9to5Mac
    Photo:iGeeksBlog
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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