ARKit3.5公開、新しいiPad ProのLiDARに対応
Appleが提供する拡張現実(AR)アプリの開発プラットフォーム「ARKit」が本日のiOS、iPadOSの更新と同時に更新されています。新たに公開されたARKit3.5では先日発表されたiPad Proに搭載されているLiDARスキャナに対応しました。
瞬時に空間認識
従来のiPhoneやiPadでARアプリを起動する場合、最初に空間(平面)を認識するために背面カメラで空間を映し出しながら本体を上下左右に動かす必要があります。この作業自体は10秒程度で終わるのですが、アプリを起動するごとにこの操作が必要でありARアプリの利便性を大きく損ねているのは事実です。
しかし先日発表されたiPad Proの新モデルにはLiDARスキャナが搭載され、これを使うことで瞬時に空間認識が完了するようになりました。本日公開されたARKit3.5はこのLiDARスキャナに対応しており、ARアプリに簡単にLiDARスキャナによる空間認識を組み込むことが可能になっています。
LiDARスキャナは空間認識を瞬時に終わらせるだけでなく、細かな段差などの認識でも従来のセンサーより精度の高い認識が可能であり、ARがより自然な形になると期待されています。
現時点でLiDARスキャナを搭載しているのは11インチiPad Pro(第2世代)、12.9インチiPad Pro(第4世代)のみです。しかし秋に発売されると予想されているiPhone12の上位モデルにもLiDARスキャナが搭載されるとの情報があり、iPhone、iPadのARはさらに進化していくのは確実と考えられています。そしてこの進化を助けるのがLiDARスキャナと今日公開されたARKit3.5になるのでしょう。
Source:9to5Mac
(KAZ)