Wistron、iPhone用モジュールをインドの新工場で製造か

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    AppleのサプライヤーであるWistronが、インドの新しい工場でiPhone用のプリント回路基板(PCB)製造の計画を進めているとReutersが伝えています。
     
    PCBとは、プロセッサ・メモリ・ワイヤレスチップなどのコンポーネントと導体が内蔵された電子回路で、スマートフォンの最重要モジュールの一つであり、スマートフォン全体の半分に近いコストを占めています。

    Wistron、インド第2工場にてiPhoneモジュールの製造

    Wistronは、既にインド・ベンガルール近郊に第1工場を持っており、2017年からiPhoneの低価格モデルiPhone SEのモデルの他、iPhone6siPhone7を製造しています。
     
    プリント回路基板(PCB)の製造が始まれば、Wistronのインド工場でPCBの製造が行われるのは初となります。
     
    同社のiPhone第2工場は、ベンガルールから65kmほど離れた場所に位置しており、4月には稼働するのではないかと見られています。
     
    この工場では、PCBに加え、iPhone7・iPhone8が製造され、その一部は輸出される見通しです。  同施設は、総額300億ルピー(約484億7,000万円)を投じて建設されており、年間最大で800万台のスマートフォンの製造が見込まれています。

    インドにおけるiPhone市場

    Appleは、iPhoneの製造の大半を中国に頼っている状況です。しかし、米中貿易摩擦が起こったことにより、Appleは他国での生産を拡大するために徐々に動いてきました。
     
    Appleはインドにおいて、2019年第4四半期(10月〜12月)に最も急成長したスマートフォン・ブランドの一つではあるものの、出荷台数における市場シェアはわずか1%強に過ぎません。

    コロナウイルスの影響で計画は延期か

    インドは、セル・ディスプレイパネルなど多くのスマートフォン部品を中国から輸入し組み立てています。中国で猛威をふるうコロナウイルスの影響により、WistronがインドでのiPhoneおよびPCB生産計画を延期する可能性があるとの情報もあります。
     
    コロナウイルスの流行によって、インドのスマートフォン製造にも多大な影響が出るのではないかと懸念されています。
     
     
    Source:Reuters
    Photo:Wistron
    (m7000)

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