iFixit、iPhone11 Pro Maxに新搭載の小型基板やU1チップに迫る

iFixit iPhone11 Pro Max 分解
 
iFixitが、iPhone11 Pro Max分解レポートを更新し、双方向ワイヤレス充電用との可能性を指摘した基板を分析しているほか、U1チップらしき部品の存在も確認しています。

iFixitによる分解レポートの続報

iFixitは、iPhone11 Pro Max分解レポートを更新し、バッテリーやディスプレイ周辺を分解して分かった情報を公開しています。
 
iPhone11 Pro Maxのバッテリー容量は3,969mAhで、iPhone XS Maxから約25%拡大していますが、物理的なサイズも拡大しています。
 

 
iPhone11 Pro Maxのバッテリーは、厚さ4.6mm、重量59.6g、体積23.8立方cmです。これは、iPhone XS Maxのバッテリーと比べて厚さ0.7mm、重量13g、体積4.2立方cmの増加を意味します。
 
バッテリーが厚くなった一方で、3D Touchの廃止によりディスプレイは0.25mm薄くなっています。
 

 
なお、本体の厚さはiPhone XS Maxの7.7mmから、iPhone11 Pro Maxでは8.1mmへと0.4mm増加しています。

謎の小型基板は電源管理用?依然、残る謎

iPhone11 Pro MaxのX線写真で、iPhone XS Maxに見られなかったチップの存在が確認され、iPhone史上初の2本目のバッテリーコネクタと合わせて、iFixitは双方向ワイヤレス充電機能に関係しているのではないか、と指摘していました。
 

 
新規搭載されたチップは、バッテリー、ワイヤレス充電用コイル、Taptic Engineに接続されていました。
 
また、2本目のバッテリーコネクタはワイヤレス充電用コイルのすぐ隣に接続されているものの、Appleが何の目的で追加したのかよく分からない、とコメントしています。
 
Appleは、iPhone11シリーズは新しいハードウェアとソフトウェアによって電源管理を行い、バッテリー劣化による性能への影響を軽減している、とのサポート文書を公開しました
 
iFixitは、この小型基板は電源管理用のハードウェアかもしれないが、双方向ワイヤレス充電用という可能性はある、と指摘しています。
 
新規搭載された基板の中からは、STMicroelectronicsのチップ、Appleのオーディオアンプ、TIのチップが発見されています。
 

 

新搭載のU1チップ?

iPhone11 Pro Maxの背面に、放熱用パッドらしきパーツが3つ貼り付いています。
 

 
これらのパーツがアンテナ線と接続されていることから、iFixitはこれが超広帯域アンテナ「U1チップ」なのではないか、と推測しています。
 

 
Appleは、「U1チップ」の採用によりAirDropを正確に送信できると案内しているほか、「U1とiOS13が連動すると、ほかにも様々なことができるようになります」と説明しており、今後、発表されると噂のある紛失防止タグとの関係が噂されています。

カメラ専用RAMは発見されず

iPhone11 Pro、iPhone11 Pro Maxには、カメラ専用の2GBのRAMが搭載されているのではないか、と報じられていました。
 
iFixitはカメラモジュールも分解し、イメージスタビライザーは発見できたものの、カメラ専用RAMは見つからなかった、とレポートしています。
 

 

修理しやすさは10点満点中6点

iFixitは、iPhone11 Pro Maxの修理のしやすさを10点満点中6点と評価しています。
 
iFixitは、ディスプレイやバッテリーが修理しやすさを優先してデザインされていること、バッテリーが分離しやすくなっていることを高く評価しています。
 
耐水性能の向上のため、テープ類が多用されていることで修理が難しくなっていることについては、水が原因の故障が減るために中立的に評価しています。
 
一方で、背面がガラス製であるため、破損の可能性が高くなっており、背面のガラスが割れた場合はコンポーネントを総取り替えする必要がある、とマイナス評価しています。
 
 
Source:iFixit
(hato)

 
 

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