大分県別府市、温泉水の熱を利用したスマホ充電サービスを無料提供開始
大分県別府市が、貴重な温泉資源を有効活用するため、高温の温泉を利用した温度差発電でスマートフォン等を充電する「おんせん充電ステーション」の実証実験を開始しました。
温度差発電ユニットで発電した電力での充電サービスは、2019年9月19日から2020年1月末まで、観光施設「地獄蒸し工房鉄輪」にて無料で提供されます。
おんせん充電ステーションの発電の仕組み
「おんせん充電ステーション」では、「温度差発電ユニット」と呼ばれる、温泉水の熱を利用して発電する装置が用いられています。
温度差発電ユニットには2種類の異なる半導体(普段は電気を通さないが、温度の変化等により電気を通す性質を持つ)を用いた熱電変換素子が設置されており、約100度の温泉水と外気温で冷ました温泉水の温度差で発電をします。発電量は2.5ワットと程度と微量なため、蓄電池に貯める方式です。
温度差発電は電力効率は高くないものの、省スペース、発電に伴う騒音や振動がないというメリットがあるため、今後は災害時の避難所でスマートフォン等を充電するといった活用が期待されています。
観光施設「地獄蒸し工房鉄輪」にて無料で提供開始
「おんせん充電ステーション」は、別府市の人気観光施設「地獄蒸し工房鉄輪」に、2019年9月19日から2020年1月末まで設置されます。
施設内の飲食スペースに3カ所、充電用のUSB電源ソケットが取り付けられた別府のマダケが柱として配置され、同施設の営業時間中は誰でも無料で利用できます。
ただし充電用ケーブルがないため、利用者は個々でケーブルを準備する必要があります。
Source:別府市役所 via 朝日新聞デジタル
Photo:photoAC-てふてふ
(kotobaya)