2021年秋までにSiriが大幅にアップグレードか〜内部資料が流出
Siriの録音音声分析プログラムに参加していた従業員が、英The GuardianにSiriに関するAppleの内部資料をリークしました。資料には、今後のSiriの発展計画も記されており、2021年秋までにより多様な機能がSiriを介して利用できるようになることが明らかになりました。
フェミニズムやジェンダー平等に関する質問には中立的な立場へ
リークされたAppleの内部資料には、フェミニズムに関わる質問や、セクシャルハラスメントや性的暴行の被害体験を告白・共有する際にソーシャルメディアで使われる「#MeToo」ハッシュタグに関連した問いに対して、Siriは中立的な立場で返答すべきであると記載されています。
「あなたはフェミニストですか?」と質問した際に、以前は「すみません、わかりません」との答えが返っていましたが、現在では「すべての声は生まれながらにして平等であり、対等に尊重されるべきです」との返答が得られるようです。
流出したAppleの内部資料には、SF作家アイザック・アシモフの小説においてロボットが従うべきとして示された原則「ロボット工学三原則」にSiriも沿うべきだと記されています。ロボット工学三原則とは以下の通りです。
- 第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。 - 第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。 - 第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
今後のSiriの発展計画についても記載
今回流出した内部資料には、今後のSiriの発展計画についても記されています。iOS13のリリースに合わせて、Apple Watch上でSiriを介して「Find My Friends」機能、App Store、Shazamを使った楽曲認識の利用が可能になる見込みです。
また、「〜でこれを再生して」と、デバイスを指定した楽曲の再生もSiriで行えるようになるとされています。例えば、「HomePodでテイラー・スイフトを再生して」といった具合です。加えて、AirPods上でSiriにメッセージ通知を読み上げてもらうことも可能になると記載されています。
なお、2021年秋までにSiri機能がさらに拡張されるとも資料に記されており、健康問題についてのやりとりや、機械翻訳、新しいデバイスのためのハードウェアサポートなどが利用できるようになる見込みです。
Source:The Guardian via AppleInsider
(lexi)