Xiaomi、1億800万画素のカメラを開発していると発表

xiaomi 1億800万画素 6,400万画素

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中国ベンダーのXiaomiが1億800万画素のスマートフォン向けカメラを開発中であることを明らかにしました。実際にどのタイミングで採用するかは不明ですが、高画素センサーを開発するSamsungと共同での取り組みとなります。

6,400万画素カメラに留まらず

中国で8月7日に開催されたイベントで、Xiaomi以前より告知していた6,400万画素のカメラを搭載したモデルを、ミッドレンジの端末を中心に扱う「Redmi」ブランドからリリースすると改めて発表しました。Samsungが5月に発表したスマートフォン向けセンサー「ISOCELL Bright GW1」が用いられます。
 
同時にXiaomiは1億800万画素(12,032 x 9,024)のカメラ開発にも着手していることを明らかにしました。「see you later(また今度)」と記載されているのみで具体的なリリース時期については触れていないものの、発表したからにはそう遠くない未来でしょう。早ければフラッグシップモデル「Mi MIX 4」に採用されるのでは、との見方もあるようです。
 

そもそも1億画素とは何なのか?

消費者に訴求しやすいため、スマートフォンメーカー各社はカメラの画素数を競う傾向にあります。しかし、1億画素のカメラは1,000万画素のカメラよりも単純に10倍画質が優れているというわけではありません。
 
画素数とは文字通り、画素(ピクセル=点)の数を意味します。先述したXiaomiが現在開発中のカメラは、縦に12,032、横9,024の画素が並んでいるので、正確には合計で1億857万6,768の画素数(点の合計数が1億857万6,768)です。
 
それぞれの画素が色情報を持っている(画像は画素の集合体)ので、一般的には画素数が多ければ多いほど、細かな表現が可能となり、画像を部分拡大してもボヤけにくくなります。例えば、約220万光年離れたアンドロメダ銀河を撮影できる「すばる望遠鏡」では、計8億7000万画素分のカメラを活用しています。
 
それなら画素数を増やせるだけ増やせばいいじゃないか――といった疑問が湧きそうですが、これには大きく2つの困難が伴います。

画素数を増やせばいいわけではない

1つ目は画素にもサイズがあることです。
 
画素数とサイズは比例しますが、サイズを無限に小さくすることはできません。例えば、6,400万画素を実現するセンサー「ISOCELL Bright GW1」の撮像素子サイズは0.8μm(0.0008mm)で、これが業界最小です。画素数が多ければ画像のサイズも大きくなり、Xiaomiが採用する6,400万画素のカメラで撮影した画像は縦幅が3.26mになります。
 
xiaomi 1億800万画素 6,400万画素
 
そこで全体像を見るために、スマートフォンを始めとした多くの端末では縮小表示する必要がでてきますが、ディスプレイ側の画素数を超えた表現はできません。例えばディスプレイが300万画素なら、一度に300万以上の画素(点)は表示できないのです。したがって、全体像を表示している限り、理論上は1,000万画素でも6,400万画素でも変わりはありません(画像を拡大すれば差は出てきます)。
 
2つ目は撮像素子サイズを小さくすればするほど、それぞれの素子が受け取る光量が減ることです。
 
センサーの面積には物理的限界があるので、画素を多くすればするほど(センサー内に素子を詰め込めば詰め込むほど)、それぞれの素子の受光面積は小さくなります。そのために暗所ではダイナミックレンジ(db:輝度)が低くなり、多い画素数が弱みになってしまうのです。
 
ただし、Samsungの「ISOCELL Bright GW1」はセンサーサイズを大型化(1/1.7型:7.6 x 5.7mm、iPhone XS/XS Maxは1/2.5型:5.7 x 4.3mm)するとともに、照度に応じて0.8μmサイズの画素4つ(縦2つ&横2つ)を1つにまとめて1.6μmの大型素子扱いできる「Tetracell」技術で、この欠点に対応しているようです。この場合、実質1,600万画素(6,400万画素の1/4)での撮影となります。
 
xiaomi 1億800万画素 6,400万画素
 
したがって、1億800万画素のカメラにも同様の仕組み(暗所では実質2,700万画素で撮影)が採用されると考えていいでしょう。ちなみに「ISOCELL Bright GW1」では人間の目が持つダイナミックレンジである120dB前後に近い、最大100dbをカバーしています。従来センサーのダイナミックレンジは60dBだそうなので、高画素センサーが備える欠点は克服したと言っても良さそうです。
 
 
Source:微博 via Android Authority,PC Watch,デジカメの教科書
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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