Apple、Siriの会話分析を停止、今後はユーザーが同意した場合のみ評価と発表

WWDC19 Siri

WWDC19 Siri
 
Appleが、ユーザーとSiriのやり取りの一部を委託業者に送って音声認識の精度を評価していると報じられたのを受けて、現在は評価を停止しており、今後はユーザーが希望する場合のみ、音声を評価に使用すると発表しています。

Siriとの会話、評価対象は「1%未満」とApple

iPhoneやHomePodに内蔵されたSiriとユーザーの会話が録音され、一部が世界各地の委託業者に送られて、音声認識や解答の精度を評価するのに使われていると先日、英メディアGuardianが報じました
 
このニュースは、ユーザーのプライバシー尊重を強調しているAppleが、Amazonと同じようなことをしていた、と衝撃的に受け止められました。
 
AppleはGuardianに対し、分析に使われる音声は全体の1%未満とごく一部であり、音声がApple IDと紐づけられることはなく、ユーザーのプライバシーを守るために厳重な体制を敷いていると説明していました。
 
Siri iOS12
 

現在は評価を停止、今後は同意したユーザーの音声のみを評価

Appleは現地時間8月1日、BloombergやTechCrunchに以下の声明を発表し、現在は音声認識の評価を停止しており、今後はユーザーが同意した場合のみ、音声を評価に使用する、と発表しています。
 

私たちは、ユーザーのプライバシーを守りながら、Siriによる素晴らしい体験をお届けするために努力しています。
 
根本的な見直しを行う間、Siriの評価を世界的に一時停止しています。さらに、将来のソフトウェアアップデートで、ユーザーはSiriの評価に参加するかどうかを選択可能になります。

WWDC19 Siri
 

Appleのセキュリティ資料にも詳細な説明なし

Appleは、iOSのセキュリティ関係情報をまとめたホワイトペーパーで、Siriをオンにするとランダムな識別子が生成されることなどを説明しています。
 
しかし、実際に音声認識精度の評価がどう行われるかについて、具体的には言及していません。
 
 
Source:Bloomberg, TechCrunch, Apple
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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